【ジュネーブ共同】世界保健機関(WHO)は13日、2023年に検査で確認された細菌感染症の6件につき1件は抗生物質(抗菌薬)が効かない薬剤耐性菌によって引き起こされたと明らかにした。病原菌が耐性を獲得する勢いは医学の発達を追い抜くほど加速し、世界の医療や保健の深刻な脅威となっている。
WHOの耐性菌監視システムに参加する104カ国から2300万件を超える感染症のデータを収集。泌尿器や消化器、血流の感染症と淋病の治療に使われる22の抗生物質について、アシネトバクターや大腸菌など8種類の細菌が持つ耐性を分析し、報告書をまとめた。
報告書によると、8種類と特定の抗生物質の組み合わせは18~23年にかけ、耐性を年平均で5~15%強めていた。中でも敗血症や臓器不全につながる血流感染症の原因となる大腸菌と肺炎桿菌の危険性を強調。大腸菌の40%以上と肺炎桿菌の55%以上は、第1選択薬として広く使われる第3世代セファロスポリン薬への耐性を持っていた。
この記事は会員限定記事です
「下野新聞デジタル」の会員のみご覧いただけます。
下野新聞デジタルに会員登録すると…
- 事件事故や高校野球・イベントなど速報で栃木県の「今」が分かる
さらにスタンダードプランなら…
- デジタル有料記事の大半が読める
- 教育や仕事に役立つ情報が充実
愛読者(併読)プラン・フル(単独)プランなら…
- アプリも使えて、おくやみ情報もいち早く