公明党が自民党との連立枠組みから離脱するとのニュースを伝える中国国営中央テレビ電子版=10日、北京(共同)

 中国の主要メディアは10日、公明党が自民党との連立枠組みから離脱すると日本メディアを引用して速報し、高い関心を示した。中国との国交正常化を推進した公明党は、中国側から「井戸を掘った人(恩人)」との評価を受けている。中国外交筋は取材に、公明党離脱で「日中外交や交流が影響を受ける可能性がある」と懸念を示した。

 韓国のハンギョレ新聞電子版は「四半世紀を超えて続いた自公連立が終わる」とし「日本政治は荒波にもまれることになる」と報じた。朝鮮日報電子版は、自民党の高市早苗総裁の「首相選出に赤信号がともった」と指摘した。

 トランプ米政権は、同盟関係に与える影響を注視。安全保障や経済面での連携が不安定化し、中国抑止に向けた協力の停滞にもつながりかねないと懸念する。米国では、高市氏の首相就任を念頭に日本の新政権が対米関係の安定を引き続き優先するとの見方が出ていた。(共同)