国土交通省は9日、ウクライナ国内や日本に置かれた無人の重機を遠隔操作する実証実験を行った。首都キーウ市に操縦ブースを設置し、遠隔で動かす流れを確認。ウクライナ政府は戦災復興に向け、不発弾の残るがれき撤去の現場などでの活用を想定しており、安全な作業環境の確保につなげたい考えだ。
遠隔施工技術の開発を手がけるコベルコ建機など日本の民間企業も参加した。ウクライナ政府や大学などの関係者を招待し、遠隔操縦に必要な通信環境などを確認した。
実験では、操縦ブースから約8千キロ離れた神戸市の重機や、キーウ市の別の場所に置かれた重機を動かした。神戸市の実証現場では、ウクライナにいる女性が遠隔で操縦する無人のショベルカーで、がれきを模したコンクリート廃材などをスムーズに移動させていた。
国交省によると、ウクライナにはアスベスト(石綿)が含まれている建物も多く、撤去作業に伴う健康被害を防ぐ狙いもある。同省の担当者は「ウクライナが抱える課題を解決できる貴重な技術だ。復興への貢献を期待している」と述べた。
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