9日、和平計画の「第1段階」合意報道後もパレスチナ自治区ガザ北部で立ち上る白煙=イスラエル南部スデロトから撮影(共同)

 【エルサレム、ワシントン共同】トランプ米大統領は8日、イスラエルとイスラム組織ハマスがパレスチナ自治区ガザを巡る和平計画の「第1段階」で合意したとSNSで発表した。トランプ氏は、ハマスが全ての人質を「間もなく」解放し、イスラエル軍がガザの一部から撤収するとした。仲介国エジプトのシシ大統領は停戦合意を表明した。ガザ戦闘は開始から2年を経て、終結への重大局面を迎えた。

 戦闘ではガザ側死者が6万7千人を超え、深刻な人道危機でイスラエルへの国際批判が高まっていた。トランプ氏は歴史的だと自賛し「強固で永続的な平和に向けた第一歩」と述べた。近く中東を訪問する方向で調整しているとも明らかにした。

 ロイター通信は9日、「第1段階」の合意署名が、イスラエル時間9日正午(日本時間同日午後6時)に行われる見通しだと報じた。

 イスラエルのネタニヤフ首相は全人質が解放されるとして「イスラエル国家にとって勝利だ」と主張した。ハマスはトランプ氏らに対し、イスラエルに合意を確実に履行させるよう要求した。