金融庁が地方銀行の合併や経営統合などの再編時に利用できる交付金について、上限額を増やす方針を固めたことが9日、分かった。物価高で合併の経費が増大していることに対応するのが狙い。上限を現行の30億円から50億円程度に引き上げる案が浮上している。他社と業務を共同化した場合の費用も対象にすることを検討し、地方金融機関の再編を後押しする方針だ。
金融機能強化法の改正案に盛り込み、月内にも開く金融審議会で制度の詳細を議論する。再編交付金制度の申請期限についても現行の2026年3月末から5年を軸とした延長を検討している。26年の通常国会に提出する改正法案に反映させる見通しだ。
地方銀行業界では、ネットバンキングの普及やセキュリティー対策に対応するため、システム投資が増加傾向だ。合併によるシステム統合では150億円以上の費用が発生したケースもある。そうした経費を補うために制度を拡充する。
合併はしないが、地方金融機関がセキュリティー対策や監査業務の一部を共同化する場合も交付対象となるように条件緩和を検討する。
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