トヨタ自動車本社に掲げられた旗=愛知県豊田市

 トヨタ自動車は8日、電気自動車(EV)に搭載する「全固体電池」の正極材量産に向け、住友金属鉱山と協業すると発表した。全固体電池はEVの航続距離の拡大などにつながる次世代電池として期待され、2027~28年の実用化を目指している。

 量産を計画するのは、両社で新たに開発した耐久性に優れた正極材。21年ごろから共同研究を進め、住友金属鉱山の技術を活用して充放電を繰り返した際の劣化を克服したという。

 全固体電池は現在主流のリチウムイオン電池など液体を使う電池に比べ安全性が高いとされる。EVに搭載すると充電時間短縮や高出力化などの性能向上が見込める。