イスラム組織ハマスの奇襲から2年となった7日、イスラエル中部テルアビブで開かれた大規模イベントで犠牲者を悼む人たち(共同)

 【エルサレム、ワシントン共同】トランプ米政権が示したパレスチナ自治区ガザの和平計画を巡り、米国のウィットコフ中東担当特使とトランプ大統領の娘婿クシュナー氏が8日、エジプト入りし、イスラエルとイスラム組織ハマスの間接協議に加わる。米メディアなどが報じた。エジプト東部シャルムエルシェイクで6日に始まった和平交渉が本格化する。

 イスラエル交渉団代表でネタニヤフ首相の側近、デルメル戦略問題相と仲介国カタールのムハンマド首相も8日、エジプトへ向け出発。ハマス拘束下の人質解放とイスラエル軍の撤収などを巡る主張の隔たりは大きく、合意にこぎ着けられるかどうか正念場を迎える。

 米ニュースサイト、アクシオスによると、ウィットコフ氏とクシュナー氏は7日の出発に先立ち、トランプ氏やバンス副大統領らに交渉の進捗状況を説明した。トランプ氏はホワイトハウスで記者団に合意実現へ「現実的なチャンス」だと強調。ハマスが求める人質解放後にイスラエルが攻撃しないとの保証に向けて「あらゆる措置を講じる」と述べた。