宮城県栗原市の山中で３日、キノコ採り中のグループがクマとみられる被害に遭い１人が死亡した事故で、県警は４日、行方不明になった７０代女性を捜索した。また、亡くなった同市の自営業志水春江さん（７５）の死因は司法解剖の結果、失血死だったと発表した。首が致命傷で、クマの爪によって引っかかれたと推定される。

　４日は各地で被害が相次ぎ、北海道小樽市の山林で、わなにかかったヒグマを駆除しようとした男性ハンター２人が襲われ、けがをした。青森県田舎館村では、散歩中の７０代男性が首や背中を引っかかれた。いずれも命に別条はない。

　栗原市はグループが被害に遭った現場周辺の林道に蜂蜜を仕掛けたわなを設置。警察官はパトカーで付近を巡回した。上空からは警察のヘリコプターが女性を捜した。

　地元猟友会の男性は「昔からクマの目撃が多い場所だが、人が襲われたのは初めて。全国で被害が多発しており、今は山に入るのを自粛した方がいい」と語った。

　宮城県警などによると、グループは県内に住む７０代の男女４人。