東京都八王子市で1995年7月に発生したスーパー3人射殺事件で、亡くなった高校2年矢吹恵さん=当時(17)=の友人らが母校の文化祭で事件を伝えるパネル展を開いている。未解決のまま30年を迎えた今年は、事件にまつわる在校生の意識調査も実施。活動を続けてきた元教諭は「今の生徒の考えを知りながら、命の尊さを伝え続けたい」と話す。
矢吹さんが通っていたのは私立桜美林高校(東京都町田市)。友人らは「銃器根絶を考える会」を発足させ、事件が起きた年に展示を開始。事件を伝える新聞記事や捜査の進捗、銃規制の歩みを紹介している。
在校生へのアンケートは96年から不定期で行い、15年ぶりとなった今年は939人中、671人が回答。「アンケートを取る前から事件を知っていたか」と質問したところ、81%が「はい」と答えた。矢吹さんの学年主任だった会の顧問伊藤孝久さん(74)は「語り継ぎの成果ではないか」と話す。
パネル展では「おわりに」と題して、友人らの思いがつづられた。「悲しみが癒えることはありません」。来年以降も展示は続けられる。
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