記者会見で謝罪する千葉県がんセンターの井内俊彦副病院長(中央)ら=2日午後、千葉県庁

 千葉県がんセンター(千葉市)は2日、毒薬指定されている筋弛緩剤「ロクロニウム」50ミリグラム入りの瓶1本を紛失したと発表した。発見には至っておらず、千葉中央署と千葉市保健所に報告した。センターは誤廃棄や盗難の可能性も視野に入れて調べている。

 センターによると、9月29日午後4時ごろ、薬剤師らが保管庫から取り出してワゴンで手術室に運搬した際、60本あるはずの瓶が59本しかないことが判明した。手術で気管にチューブを入れるため、医師が静脈注射で使用する薬で、注射の量によっては死に至る。一方で、誤って口に入れても危険性は少ない。