世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の本部が入るビルに掲げられた教団の名称=2024年3月、東京都渋谷区

 世界平和統一家庭連合(旧統一教会)の献金問題に取り組む全国統一教会被害対策弁護団は2日、損害賠償や慰謝料を求め東京地裁に集団で申し立てた調停が、初めて成立したと明らかにした。教団側が元信者ら3人に計5千万円超を支払う。

 弁護団は当初、集団交渉を申し入れていた。教団側が応じなかったため、2023年7月以降、順次調停に移行。今年5月までに申し立ては4回に及び、計約190人が約60億円の支払いを求めている。

 弁護団長の村越進弁護士は「教団が受け入れたのは大きな前進。これまで諦めていた多くの被害者に、救済の可能性が開けた」と語った。