「御船祭」のクライマックス「早船競漕」を前に倉庫から出された木造船=2日午前、和歌山県新宮市の熊野速玉大社

 和歌山県新宮市の世界遺産・熊野速玉大社で2日、「御船祭」でクライマックスを飾る16日の「早船競漕」に使う9隻の木造船が境内の倉庫から出された。

 早船はスギやヒノキで作られ、長さ約9メートル、最大幅約1・5メートル。優美な曲線の船体が特徴。かいをこぐ若者らが倉庫に集まり、慎重に作業した。参加した30代男性は「いよいよ祭りが始まる。優勝を目指す」と意気込んだ。

 競漕は大社近くの熊野川で16日午後4時半ごろ開始。市内9地区ののぼりを立てた早船が約1・6キロ上流の御船島を3周し、着順を競う。