「語らずに死ねるか!」を合言葉に、元兵士らが戦争の過酷な体験を語り継いできた「戦場体験放映保存の会」主催の証言集会が27日、東京都内で開催された。参加者が高齢化し、今回が最終回。80代~100歳の14人が登壇して計約1時間半にわたってリレートーク形式で語り、「命ある限り証言を続けたい」と訴えた。
戦後80年となり「戦争体験者なき時代」は近づいている。保存の会は6回目となった今回の集会を「生の体験談をこの規模で聞ける最後の機会」と位置付けた。証言者は被爆、フィリピンでの飢餓など戦争の実相を伝えた。保存の会によると、約900人が来場した。
6歳の時に広島市で被爆した小谷孝子さん(86)=千葉県八千代市=は家の下敷きになり助かったが、3歳の弟を亡くした。「体に傷はないが、心にたくさんの傷を負った」。腹話術を学び、亡くなった弟に見立てた人形と共に原爆のことを語り継いでいる。「平和の花が咲くことを祈り、命ある限り証言を続ける」と声を振り絞った。
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