国際非営利組織「顧みられない病気の新薬開発イニシアチブ(DNDi)」のルイス・ピサロ代表が26日までに、本部を置くスイスのジュネーブで取材に応じた。気候変動の影響でデング熱などが「急速に拡大している」と指摘し、日本に感染症研究での協力強化を期待していると述べた。
DNDiは、アフリカの保健や福祉の向上に貢献した人や団体をたたえる日本の「野口英世アフリカ賞」を受賞。ピサロ氏は8月、横浜市でのアフリカ開発会議(TICAD)の際に開かれた授賞式で訪日し、熱帯感染症研究に力を入れる長崎大(長崎市)や、大阪府の製薬企業も訪れた。
熱帯感染症の治療薬開発は収益性の見込みが乏しく、各国の製薬会社は消極的だ。ピサロ氏は、日本では手足に大きな腫瘍を引き起こす熱帯病「マイセトーマ」の研究が盛んで「製薬業界の責任感が強い」と指摘した。
治療薬開発は単独の国や企業、研究施設だけでは実現できない。ピサロ氏は、世界の分断が進む中で「パートナーと互いに学び合う必要がある」と強調した。(ジュネーブ共同)
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