トヨタ自動車が建設してきた次世代技術の実証都市「ウーブン・シティ」(手前)。第1期区域が始動した=25日午後、静岡県裾野市(共同通信社ヘリから)

 トヨタ自動車が静岡県裾野市で建設してきた次世代技術の実証都市「ウーブン・シティ」が25日始動した。自動運転や自律走行ロボット、電動小型三輪モビリティー(乗り物)など新たな技術の開発の場とする。食品や教育といった自動車以外の異業種との提携事業も明らかにした。自動車メーカーが先進的な街づくりに乗り出す異例の取り組みとなる。

 始動したのは約4万7千平方メートルの第1期区域で、トヨタ関係者がまず数世帯入居。同区域には最終的に300人程度が住む。今後、東京ドーム6個分に相当する計約29万4千平方メートルに拡大し、トヨタ関係者を中心に2千人以上が暮らす見通し。一般の受け入れは2026年度以降を見込む。

 25日の式典では、豊田章男会長の長男で、子会社ウーブン・バイ・トヨタ(東京)の豊田大輔シニア・バイス・プレジデントが、社会インフラとの連携を通じ「安心安全なモビリティー社会の実現に貢献したい」と述べた。