総務省は24日、フジテレビ問題を受けた民間放送事業者の企業統治の強化に向け、有識者を交えた検討会で国の関与を強める素案を示した。経営の基盤を揺るがす重大な事案が起きた際、放送局に報告を求めたり、改善が図られない場合は放送免許の期間を短縮できたりする仕組みが念頭にある。検討会で議論を深める。
元タレントによる性加害への不適切な対応で、多くのスポンサー企業がCM出稿を停止してフジテレビの収益は大きく落ち込んだ。検討会では、公共の電波を預かる放送局の経営に深刻な影響が及ぶような事案を対象に「総務省による報告徴求や指導などの機会も確保されるべきだ」との意見が有識者から出ていた。