大阪・関西万博会場で大量発生し騒動となった昆虫「ユスリカ」が、気温低下に伴い再び増える恐れがあるとして、日本国際博覧会協会が警戒している。万博は「いのち輝く未来社会のデザイン」をテーマに掲げており、生物多様性への配慮から発生源への薬剤投入は行わない方針。施設入り口にビニールカーテンを付けるといった「対症療法」に徹する構えだ。
発生したのは見た目が蚊に似たシオユスリカ。「ハエ目」に分類され人を刺すことはないが、死骸を吸い込むとアレルギー反応を起こす恐れがある。5月に大量に飛散したり、建物の壁や窓にびっしり付着したりした。
発生源は、海水が注水された会場南部の「つながりの海」と名付けられたエリア。依然、多くの幼虫が生息しており、水温や気温が下がると再び増える可能性があるという。
協会は建物壁面への虫よけ薬塗布などの対策でしのぐ考えだ。
一方、つながりの海への薬剤投入はしない方針を決めた。協会の高科淳副事務総長は今月15日の記者会見で「生物多様性への配慮を意識する必要がある」と説明した。
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