陸上の世界選手権東京大会の男子400メートルで、中島佑気ジョセフ(23)=富士通=が日本勢2人目の決勝進出を果たし、過去最高の6位に入った。1991年の前回東京大会で初めて決勝の扉をこじ開けた高野進さん(64)が19日、取材に応じ「世界に歯が立たない時代が続き、多くの選手が涙を流してきた。その思いをようやく遂げてくれた」と感慨に浸った。
当時の陸上界はマラソンが全盛。「他の種目で決勝に残るのは、最初から諦めているような雰囲気だった」と述懐する。短距離は世界と戦えないとされていた中、88年に日本勢初の44秒台突入を果たし、挑んだ91年大会で7位入賞。「何度も何度もイメージしてきた。これが夢だったら覚めないでほしいと思った」
そこから30年以上にわたって400メートルは停滞が続いたが、2023年の世界選手権で佐藤拳太郎(富士通)が自身の日本記録を32年ぶりに更新した。ここ数年で一気にレベルが上がった要因を「靴の開発も進み、自然な走法が浸透した。科学的なトレーニングにも取り組んだ成果が出ている」と分析する。
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