放送倫理・番組向上機構(BPO)の放送人権委員会は17日までに、福岡放送のバラエティー番組「ナンデモ特命係 発見らくちゃく!」を審理すると決めた。「命の危機…ゴミ屋敷大掃除!」と題した回で取り上げられた民家の住人が、実名や顔を放送されたことで尊厳を著しく損なわれたとして申し立てていた。

 人権委によると、同番組は今年4月13、20日、視聴者からの依頼で高齢の親族が住む民家を大がかりに清掃する模様を伝えた。住民は臭いや不衛生な状態が過度に強調される形で放送されたとしている。

 また、この住民とは別の親族2人も幼少期の写真が承諾なく使用されるなどしたと訴えている。

 福岡放送は一部配慮が足りなかったことを認めて謝罪したが、住民らは納得しなかったという。同局は「申し立てを真摯に受け止め、BPOの審理にも誠意を持って対応する」とコメントした。