「歯止め規定」の撤廃を求める署名サイトのページ

 次期学習指導要領に向けた改定作業が進む中、小中学校で性交を扱ってはいけないと解釈されうる規定の撤廃を求め、教員や専門家らでつくる団体がオンライン署名を始めた。こうした「歯止め規定」が「性教育で教える内容を狭め、学校現場の萎縮を招く」と指摘。性暴力から子どもを守るためにも、幅広く正確な知識を教える必要があるとしている。

 現行指導要領は、小5の理科に「人の受精に至る過程は取り扱わないものとする」、中学校の保健体育に「妊娠の経過は取り扱わないものとする」と記載され、学校現場では性交について教えることを避ける傾向がある。

 文部科学省は保護者の理解を得るなどして「教えることは可能」との見解を示しているが、歯止め規定が性教育の支障になっているとの指摘は根強い。

 署名を呼びかけたのは、性教育の推進に取り組む一般社団法人“人間と性”教育研究協議会などのメンバーらで、署名サイト「Change.org(チェンジ・ドット・オーグ)」で実施、署名は11月末に文科省に提出する予定。