自民党総裁選の投票形式を巡り、党内からは国会議員と全国の党員・党友が投票に参加する正規方式である「フルスペック型」での実施を求める声が相次いでいた。フルスペックは和製英語で、このワードが公然と使われるようになったのは、安倍晋三首相の後継を決める2020年の総裁選からで、歴史は浅い。
フルスペックは完全を意味する「full(フル)」と、仕様の「specification(スペシフィケーション)」の略称「spec(スペック)」を組み合わせた言葉だ。辞書には「規格、性能を全て満たしていること」とある。
「フルスペックのパソコン」など家電製品や工業製品の仕様で使われることもあり広まった。憲法9条を巡る議論では、集団的自衛権の全面的な行使を指す場合に用いられることがある。
20年の総裁選で、党員投票をせずに両院議員総会で決める簡略型で実施。党内からフルスペック型にすべきだと批判が上がった。自民関係者は「これを契機に、フルスペックという表現を多用し、肯定的な印象を持たせるようになった」と指摘した。
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