日本産科婦人科学会は8日、重い遺伝性の病気が子どもに伝わらないよう、体外受精した受精卵の一部の細胞を取り出し遺伝子を調べる「着床前診断(PGT―M)」を巡り、2024年7~12月に45件の申請を審査し、今年6月末までに38件を承認したと明らかにした。不承認は3件、審査継続は4件だった。

 生まれつき銅が欠乏する「メンケス病」などを承認した。結果判定期間が重複しているため、承認された38件のうち14件は今年3月に公表済み。今回、新たに公表されたのは24件だという。

 学会は従来、重い遺伝性の病気に限り検査を認めてきたが、22年1月に見解を改定。成人以降に発症する病気なども対象とした。