大阪・道頓堀のビル火災で行われた現場検証。現場近くには花束などが供えられていた=19日

 大阪市中央区の繁華街・道頓堀で消防隊員2人が犠牲になったビル火災で、6階建てビル南側の屋外に設置されていた室外機付近が激しく焼損し、周辺にごみのような燃えかすがあったことが21日、捜査関係者への取材で分かった。また、市は外壁に設置された装飾広告が延焼経路と推定されると発表。府警は室外機から出火した可能性が高いとみており、詳しい延焼原因なども調べる。

 捜査関係者によると、室外機は6階建てビル南側の1階屋外に取り付けられていた。府警が19日から始めた現場検証で、室外機付近が激しく燃えているのを確認。ごみのような灰もあった。ここから外壁などを伝って5階部分から隣接する7階建てビルにも延焼したとみている。

 市消防局は21日午前、当時の状況を検証する事故調査委員会の初会合を市内で開いた。隊員の安全確保策に関する妥当性を確認、原因究明を本格化させる。

 火災は18日午前に発生し、隣り合う6階建てと7階建てのビル2棟が燃えた。府警などによると、亡くなった2人は当時7階建てのビル内にいて、放水に当たっていた。