11月に日本で開催される聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」で東京都の広報担当を務める金沢聖訓さん(49)は、25年間勤めた日本マイクロソフト(MS)を大会のために退職し、都職員に転身した。背中を押したのは、多様性を重んじるIT企業での経験だった。「多くの人にお越しいただき、選手に声援を送ってほしい」と大会をPRする。
金沢さんは1999年4月に入社し、創業者のビル・ゲイツ氏が参加するゲーム機発売の日本イベントを取り仕切るなど、主に広報畑を歩んだ。MSでは世界中の人にサービスを提供するため、多様な立場からの視点が不可欠とされた。社内では人種、性別、障害にとらわれず、人々が対等な立場で議論を交わしていた。
聴覚障害のある伯父が建設会社を立ち上げ、耳が聞こえる部下と一緒に楽しそうに働く姿を見てきた金沢さん。勤続25年となり、新たな道を模索していた昨年春、目に留まったのがデフリンピック広報の仕事だった。「経験が生かせるかもしれない」。MSでの実績をアピールし、50歳を前に転職が決まった。
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