板荷茶の復興に取り組む福田さん

 【鹿沼】板荷(いたが)の農園「おさらぎファーム」が「板荷茶」の復興に力を入れている。板荷茶は市の名産品として「かぬまブランド」にも認定されていたが、福島第一原発事故の影響で市場にほとんど出回らなくなった。代表の福田規生(ふくだのりたか)さん(50)は3年前から紅茶用に茶を栽培し、今年から煎茶の生産を開始。今月から奥日光の高級ホテルなどで提供されている。

 福田さんは大仏(おさらぎ)竜規(たつき)の芸名で作曲家としても活動し、2024年には市のシンボルキャラクター「ベリーちゃん」のテーマソングを制作した。22年に、祖父の死後使っていなかった茶畑で栽培を再開。日本茶は手がけていなかったが、奥日光の高級ホテル「ザ・リッツ・カールトン日光」から知人を通じてオファーがあり生産を決めた。