6年前に一念発起 建築業からイチゴ農家に

 東京都内で建築関係の仕事に就くも目標や夢を見いだせずにいた塚本諒太さん。心機一転「1000万貯めて農業をやる!」と一念発起したのは6年前。それからは前進あるのみと仕事に励み資金を貯め、仕事を辞め、農業経験もツテもない状況の中、2021年春に退路を断つ覚悟で就農のため単身栃木県に移住しました。
 県農業大学校に社会人向け研修コース「イチゴ専攻クラス」があったことが栃木県に移住し就農する決め手となりました。1年の研修期間中、行政の協力のもと岩舟町で1500平方㍍の農地を借り受け就農を実現し、昨年の春から8棟のビニールハウスで「とちおとめ」を栽培しています。

 

 今期、農地10㌃に対し基準の5㌧を上回る「とちおとめ」の収穫を見込むことができたのは、大学校や実習先で学んだ経験が役立ったことと、補助金や病害虫対策等、JAの職員が親身に相談に乗ってくれたことが大きな支えになったといいます。「今年は『とちあいか』の栽培にもチャレンジしたい」と、現在8000株の苗を育成中。

 

 「まだまだ大それた夢を掲げるには至らないけれど、ゆったりのんびりとしたこの土地、この仕事が好きです。星がきれいで、米がうまい!最高です」と笑顔を見せる塚本さん。おいしい味噌汁を作ってくれるお嫁さんを現在募集中。