きっかけは若手農家との交流から

夏野菜といえばナス。JA佐野なす部会に所属する黒田雅人さん宅では、現在「千両2号」という品種の収穫が最盛期を迎えています。
黒田さんの家は代々、米麦を栽培している農家。自身も20歳の時に就農し、3年前からナス栽培を本格的に始めました。きっかけは、若手農家が集まる4Hクラブで同い年の農家に勧められたこと。「もともとナスは好きでしたし、他の野菜やくだものに比べ初期費用を抑えて始められるのがナス栽培の特長です」と話します。現在は約10アールのほ場で露地栽培を行い、毎朝5時に起きて収穫・出荷作業に汗を流しています。
栽培する楽しさも知って欲しい

ナスは生育力が強い反面、とてもデリケートな野菜。黒田さんがナスを栽培するうえで特にこだわっているのが剪定と誘引です。これは、強い枝を4本残しV字型の支柱に固定する作業で、太陽の光と養分が十分に行き渡るようにするものです。また、露地栽培という性質上、風による傷を防ぐため、ほ場の周囲に「ソルゴー」という背の高くなる植物を植えて風よけにしています。ナス栽培を始めた当初は病害虫にも悩まされ、アブラムシやウドンコ病、褐色腐敗病といった病害虫にも常に気をつけています。

毎日天気予報と生育状況をみながらナスと向き合う黒田さん。今年も艶のある紫色のおいしいナスが出来ました。黒田さんのナスは、「栃木なす」として県内外に出荷され、高く評価されています。
黒田さんは「ナスはおいしいし、いろいろな料理に使え、家庭菜園でも育てることのできる野菜」とナスの魅力を語ります。「おいしいナスを皆さんに届けたい」と意欲的です。
お問い合わせはJA佐野園芸課☎0283・23・9992まで。