
春から初夏にかけての味覚として知られるアスパラガス。タンパク質やビタミン、ミネラルなどをバランス良く含んでいて、動脈硬化症や高血圧症の予防にも効果があるといわれています。JAしおのやのアスパラガス部会長で、高根沢町石末の加藤清也(かとうきよや)さん(47)方では「春芽」のアスパラガスの出荷がピークを迎えています。
管理がしやすい
加藤さんは15年ほど前、農業後継者になりました。もともと実家は米とイチゴ(女峰)の生産を行っていましたが、12年ほど前にアスパラガスの生産を始めました。「イチゴよりも労力がかからず、1度定植すれば植え替えしなくても生産ができるところに魅力を感じました」と話します。
最初はイチゴとアスパラガスを半々で生産していましたが、少しずつアスパラガスを増やし、今では40アールのビニールハウスでアスパラガスの生産をしています。「病害虫もイチゴほど出ませんし、管理もしやすいです」
倍以上の生産を
JAしおのやのアスパラガス部会では22人の部会員がいて、安全安心なアスパラガスの生産に取り組んでいます。20代から70代まで、幅広い世代の生産者がいます。「春芽のアスパラガスはほとんど無農薬に近く、甘みもあって、柔らかいのが特徴です。部会メンバーの目標は安全、安心なアスパラガスの出荷です。多くの人にたくさん食べてほしいです」
加藤さんが行っている「立茎栽培」では、春芽の収穫が終わった6月ごろ、茎を数本立てて、養分蓄積を行いながら、夏芽を栽培し、9月ごろまで出荷していきます。「春芽のアスパラガスを今の倍以上は生産していきたいです」と話しています。

●アスパラガスの特性 ユリ科の多年性作物で、タケノコのように地下茎から毎春多数の若茎が出てきます。穂先が柔らかく根本が堅いので、一本をゆでる際には始めに立ててゆで、その後寝かせてゆでると均一にゆでることができます。
●おいしいアスパラガスの選び方 全体の色が鮮やかな緑色で、茎の太さが一定でハリのあるまっすぐなものを選びましょう。

39歳の時に50年以上続くトマト生産農家を継ぎました。「最初は右も左も分かりませんでしたが、少しずつ分かってきました。断片的に見えていたものがつながってきた感じです」と話しています。
35アールのビニールハウスで「麗容」という品種を生産しています。トマトの生産で神経を使うのは、水や温度の管理といいます。「水をやる時間帯や量はとても重要ですね。また、意外と力仕事もあるので体が鍛えられます」と笑顔で話します。
大木さんはJAうつのみやのトマト青年部の部長を務めています。トマト青年部では約30人が情報交換や情報の共有化をして、品質向上に努めています。
大木さんの生産する「春トマト」は4月から6月にかけて繁忙期を迎えます。「JAうつのみやでは1年間を通じてトマトを生産しています。酸味と糖度のバランスが取れたおいしいトマトをこれからも作っていきたい」と話しています。