本格的な夏も、もう目の前。強い日差しと厳しい暑さの毎日に夏バテも心配です。食欲も衰えやすいこの時季。強い味方となってくれるのが、栄養価が高く独特の歯応えとネバネバ感たっぷりのオクラです。夏野菜の代表格のオクラは、熱帯が原産。国内では高知や鹿児島、沖縄などが主産地です。県内で共同出荷を行っているのは、JAしおのやのオクラ部会(綱川陽介(つなかわようすけ)部会長=さくら市柿木沢)だけです。

▽収穫ピーク迎える

 5月上旬に種をまくと、1週間ほどで芽が出てきます。収穫時期は7月上旬から9月末までで、これからまさに収穫のピークを迎えます。収穫が始まっても芽は徐々に伸びて、7月下旬には1メートル前後に成長。最大で2メートル以上の高さになるそうです。

 手のひら状の大きな葉が生い茂る下に、クリーム色の花が付き、開花から1週間もすれば、先のとがった五菱の実が育ちます。食べごろは9~13センチ。収穫が遅れるとどんどん成長し硬くなって食用には適さなくなってしまうので、毎日休まず収穫しなければなりません。

 JAしおのや氏家地区で35年ほど前にオクラの栽培が始まりました。「オクラは熱帯の植物ですが、温度と日照があれば栽培できます」と綱川部会長。種苗業者の勧めやコメの生産調整などの関係でオクラの作付けが始まったようです。同部会には現在9人が所属し、宇都宮市や埼玉県の市場に共同出荷をしています。

▽産地としての力養う

 「比較的手間の掛からない作物です」と綱川部会長は話しますが、収穫は根気のいる作業のようです。「私たちのオクラは鮮度が命。早朝から収穫したものを、その日の昼過ぎには出荷しています。収穫期は日が昇れば畑に出ているといった毎日です」。また、収穫初期の段階は、実が土から20センチ程度の高さになるため、腰をかがめながらの重労働となります。

 同部会では、県外視察や栽培講習会、現地検討会、出荷目ぞろえ会などを通じ、産地としての力を養っています。

 また、綱川部会長の畑では、オクラに付く害虫のアブラムシなどを抑えようと、「バンカープランツ」と呼ばれる、害虫の天敵を増やすための植物「ソルゴー」が植えられています。

 ソルゴーを植えることで、害虫のアブラムシなどの侵入を物理的に食い止めるだけでなく、ソルゴーにつくアブラムシを捕食する天敵(ハナカメムシ、クサカゲロウ、テントウムシ、クモの仲間など)が増え、農薬を使わずに害虫の数を減らすことが期待できます。

 このような新しい方法も取り入れ、産地のブランドイメージの向上に努めています。

◇◆◇ 雑学辞典 ◇◆◇

  • 由来

    原産地はアフリカで、紀元前2世紀にはエジプトで栽培されている。日本には19世紀中ごろに移入され、1960年代から本格的に食用として普及した。オクラの名前は一見日本語のようだが、英語の「okra」からきている。

  • 選び方

    色鮮やかでつやがあり、切り口が新しく、まんべんなくきれいに毛で覆われているのがポイント。大きすぎると硬くなり、味が落ちる。乾燥と低温に弱いので、袋やラップに包んで冷蔵庫で保存する。

  • コーヒーに代用

    コーヒーの入手が困難だった戦時中には、オクラの完熟した種子がコーヒー豆に似ていることから、乾燥させていり、代用した歴史がある。日本だけではなく英国やフランスでも代用品として栽培されたことがある。

次代を担う/JAかみつが/鹿沼青年部部長/
渡邉義正(わたなべよしまさ)さん(32)/刺激になる交流の輪拡大

 今年4月、JAかみつが鹿沼青年部の部長に就任しました。青年部という場を通し、さまざまな作物を作っている若手と話し合い、それぞれの生産方法や農業に対する考え方などを聞けるのは本当に貴重な機会だと思いますし、大いに刺激になっています。今後、交流の輪がどんどん広がっていく組織づくりを目指したいと考えています。

 トマトづくりは9年目になります。実家がトマト農家だったことに加え、進学した東京農大で卒論テーマにトマトを選んで生産に取り組んだ際、その魅力に引きつけられたことが大きかったですね。ハウスの温度のコントロールや病気の予防など常に細心の注意を払わなければならず、思い通りの収量を達成するのは困難ですが、そこが魅力でもあります。

 農業を取り巻く環境は大きく変化していますが、自分としては「いいものをより多く」に徹していきたいですね。昔ほど価格が高くない現状では、やはり収量が大切ですし、なおかつ大きくて形の良い高品質のトマトを作っていきたいと思っています。


ようこそJAへ/JAかみつが/日光の大自然の中を散策

 JAかみつがでは、10月17日、JA健康寿命100歳プロジェクトの一環として、日光だいや川公園(日光市瀬川844)日光ブランド情報発信センター花どけい前をスタートして杉並木鑑賞道路を周遊散策する約5キロのコースでウオーキング大会を開催します。日光の大自然の空気と水を思う存分取り込んで心も体もリフレッシュさせてみませんか?

 ゴール地点では、JA女性会の皆さんが作る地元産のお米を使ったおにぎりと地元産の野菜をふんだんに使ったけんちん汁が参加者に振る舞われます。

 日光ブランド情報発信センターは、JAかみつがが日光市の指定を受け管理運営しています。地元の新鮮な野菜や加工品が勢ぞろい。地元産のお米は玄米をお客さまの目の前で精米してくれます。また、地元産の食材を加工した本格イタリアンジェラートを味わうこともできます。ウオーキング大会の後は同センターへも立ち寄ってみてください。

 参加無料。ご希望の方はJAかみつが本店総務課電話0289・65・1000までご連絡ください。

[写真説明]これから収穫のピークを迎えるオクラ。「暑さが厳しくなるほどおいしく育ちます。6月は雨が多かったのでこれからの天気に期待しています」と話す綱川部会長

[写真説明]1本の茎から順にきれいな花が咲き、その後に実がなるオクラ

[写真説明]渡邉義正さん