映画や舞台で名脇役として活躍している役者でも、時には主役としてひと際まばゆいスポットライトを浴びることもあります。野菜で言えば、この時季のニラがまさしくそうした存在ではないでしょうか。

 本県のニラは、年間収穫量約1万900トンで、高知県に次いで全国2位(2012年)です。通年出荷されており、季節を問わずギョーザなどの家庭料理をはじめ、中華料理や韓国料理にも欠かせない食材として親しまれています。中でも、毎年1月ごろに最初に出荷される「一番刈り」は、太さがしっかりとしていて甘さ、香りにも格別な深みがあるとされています。

 「この時季のニラは、料理の主役にも十分なれます。生でサラダに使っても、お浸しにしても本当においしく食べられるんです」

 県内最大の産地、JAかみつがの鹿沼にら部(部会員160人)で部長を務める熊谷(くまがい)良(りょう)二(じ)さん(51)=鹿沼市北赤塚町=は、そう言って相好を崩します。

▽品質アップに力注ぐ

 熊谷さんは、ニラ栽培のキャリア28年。それ以前は、祖父の代からの大規模な養豚場を手伝っていましたが、「将来を見据えて野菜栽培にも取り組めれば」と考え、地域のJA関係者らのアドバイスを受けながらゼロからニラ作りをスタートさせたそうです。現在は栽培実面積計約1・4ヘクタールを擁しており、年間で約40トンを生産・出荷しています。

 「とにかく、おいしいニラを多くの消費者に提供したいというのが第一です。北海道から沖縄までニラの産地が増えている中で、鹿沼にら部を長く存続させていくためには、姿かたちや日持ちの良さだけでなく、味と品質の追求が重要になります」

 その言葉通り、同部では部会員が切(せっ)磋(さ)琢(たく)磨(ま)しながら品質アップに力を注いでいます。「基本である土づくり」の向上を目指し、今年から鹿沼市堆肥化センターが生産する良質な堆肥「ほっこりー2号」を部会員に安価で提供してもらえるようにしたのもその一つです。また、東日本大震災後は風評被害対策として、県が実施している放射能のモニタリング検査とは別に毎年1月に、生産者全員で自主検査を続けています。

▽レシピ集でアピール

 さらに、料理の「脇役」として固定化されがちなニラの活躍の場を広げる努力も欠かしません。昨年、JA全農とちぎの協力で作成されたコンパクトなレシピ集は、ニラのしゃぶしゃぶや天ぷらなど、「主役」を張れるメニューを数多く紹介しています。

 担当するJAかみつが南部営農経済センター園芸特産グループのグループリーダー根(ね)本(もと)勤一(きんいち)さんは「脇役的な使われ方では消費量に限界があるので、これからは食卓の主役を目指さなければ。そのためにも品質の良さが不可欠です」と、同部のさらなる飛躍に期待していました。

◇◆◇ 雑学辞典 ◇◆◇

  • ニラの歴史
    中国西部が原産地とされる。日本でも古くから栽培されており、「古事記」には「加美良(かみら)」、「万葉集」には「久々美良(くみら)」との記載があり、これらがなまって「にら」と俗称されるようになったと言われている。

  • ニラの種類
    一般的なニラの「青ニラ」のほか、高級な中国料理などに使われる「黄ニラ」や、とう立ちした茎とつぼみを一緒に食べる「花ニラ」がある。  

  • おいしいニラの選び方
    ニラは一年中採れるが、旬は冬から春にかけてで、この時期のニラは甘さが特に強い。(1)葉先までピンとしていてハリがある(2)葉が濃い緑色で肉厚(3)茎の部分に弾力性がある(4)手で持った時にあまりしならない−などを目安に選ぶ。

 

次代を担う/JAおやまトマト部会/大出貴之(おおでたかゆき)さん(29)/
学び忘れず新たな挑戦へ

 

 東京農業大学卒業後に勤務していた県外の会社を退職して、父(繁(しげ)美(み)さん)の下でトマトづくりを始めたのが5年前。会社員の時は食べ物は腹を満たすものという考えでしたが、ある時、交通事故に遭ったことで数週間を実家で過ごすこととなりました。その時にあらためて「食」の大切さを感じたのが、就農のきっかけでした。

 学校の勉強は嫌いだったのに、今は青年部の勉強会でトマトについて興味深く学んでいます。父には経験値で遠く及びませんが、知識や技術を多く身につけて、一日も早く追いつきたいと思っています。

 就農して半年後に海外研修でオランダのハウスを視察して「こういう栽培をしたいな」と思いました。2年前、結婚を機に軒高ハウスを作ろうと決意し、昨年10月に完成しました。現在、妻と一緒に頑張っています。父は、未熟な息子の新しいことに挑戦したい気持ちを尊重し、後押ししてくれています。今は先輩のアドバイスを受けながら消費者に喜ばれるおいしいトマトを作りたいと思っています。


ようこそJAへ/JAおやま/正しい歯磨き学ぼう

 JAおやまでは、くらしの活動の一環として、健康寿命100歳プロジェクト介護予防教室「歯の健康について知ろう!」を開催します。

 歯は健康のバロメーターです。歯磨き剤の商品開発を行っている(株)サンギを講師に、虫歯や歯周病等の病気予防や、正しい歯磨き方法について学ぶ講座です。奮ってお申し込みください。

▼開催日 2月13日(木)午前10時から

▼会場 小山市神鳥谷1−11−32 JAおやま本店

▼募集人員 20名程度(定員になり次第締め切り)

▼対象者 JAおやま管内=小山市、野木町、下野市(旧南河内町を除く)在住の方

▼お申し込み・問い合わせ先
JAおやま本店生活利用課 電話0285・25・3116

[写真説明]「味と品質の追求が第一」と強調する熊谷さん
[写真説明]「一番刈り」の出荷準備
[写真説明]大出貴之さん