けんちん汁や煮物などが恋しくなる季節になってきました。こうした料理に欠かせない食材が里芋です。県内では鹿沼、宇都宮市などが主な産地ですが、那須烏山市も主要な産地の一つです。同市内で40年以上里芋の生産を続けるJAなす南里芋部会の薄井孝一部会長( 70)も収穫に忙しい日々を送っています。

収穫は9月ごろから

 薄井さんの父、一雄さん(故人)の代から里芋生産が始まりました。薄井さんも20代の頃から、会社勤めをしながら一雄さんを手伝っていたそうです。薄井さんは「父の作業を見ながら、里芋づくりを学びましたね」と話します。

 薄井さんは水田を使って栽培しています。連作障害を避けるため、栽培する場所は毎年変えています。3月に種をまき、その上にビニールのシートを被せます。4月末ごろになると芽が出始めます。芽が出ている部分のビニールのシートをカットし、芽が40㌢ほどに伸びてきたらシートを外します。収穫は9月ごろから始まります。

 JAなす南里芋部会は現在メンバー10人で里芋を栽培しています。品種は「土垂(どだれ)」「善光寺(ぜんこうじ)」「女早生(おんなわせ)」「石川早生(いしかわわせ)」を作ってます。主に「土垂」が多いですが、最近では「善光寺」に力を入れています。善光寺は「幻の里芋」といわれ、栃木県でも一部の地域しか栽培されていない品種です。4年ほど前、鹿沼市内の生産農家を見学し、里芋部会でも生産するようになりました。形は丸く、ねっとりとした食感が特長で里芋本来の味が凝縮しているところが魅力です。

地域の特産物にしたい

 薄井さんは「最近は収穫量が増える逆さ植えという方法を取り入れています。里芋の栽培はそれほど元手もかかりませんし、管理も難しくないのでチャレンジしてみてほしいですね。部会としては善光寺の栽培を増やして地域の特産物にしていきたいですね」と話していました。

 

雑学辞典

里芋について

●里芋料理 けんちん汁や煮しめがおススメです。また小さな芋を茹でて塩や醤油をつけて食べるのも素朴な味です。
●里芋の選び方と保存方法 日持ちが良く、風味が保たれる泥付きを選びましょう。ふっくらしてハリ