さわやかな初夏にふさわしい味覚といえばメロンです。みずみずしい果肉から、まろやかで深みのある甘さが口の中いっぱいに広がります。また、体内の塩分を排出してくれるカリウムを豊富に含み、利尿作用もあるため、高血圧など生活習慣病の予防に効果的。毎日の食事で塩分を取り過ぎてしまいがちな現代人にぴったりの果物です。

栃木県内の栽培は昭和40年代に真岡市内で始まりました。当時は表面に網目のないプリンスメロンが中心でしたが、現在は表面に網目が張り巡らされた「ネット系メロン」が主流です。JAはが野のメロン部会(12人)では今月から来月にかけて、ネット系品種の「オトメメロン」「タカミメロン」「クインシーメロン」を順次出荷しています。この3品種の昨年度の販売実績は1万7千ケース(1ケース5キロ)でした。

▽肥大、糖度も良好

「ほかの果物と違って、きめ細かな網目をきちんと出すという、もうひと工程ありますから。そのためには、水分や温度管理に細心の注意が必要なんです。失敗すると、網目が全くない『坊主玉』になってしまうこともあります」

同部会でただ一人、3品種全てを生産、出荷している大島(おおしま)克弘(かつひろ)さん(57)=真岡市清水=が説明してくれました。妻の景(けい)子(こ)さん(56)と“二人三脚”のメロン栽培はもう30年以上になります。「果実が重くて、収穫が大変なんです」と柔和な笑みの景子さん。その言葉通り、今季は果実が肥大化する時期に気温が高かったことから重さ1・8キロ~2キロと順調に肥大化。糖度もかなり高めに仕上がっているそうです。

大島さんは「食感がよく糖度も高いオトメ、さっぱりとした甘みのタカミ、カロテンが豊富なクインシーと、3品種には異なる特徴と魅力があります。ぜひ食べ比べしてみてください」とアピールします。

▽「まつり」でアピール

特産のメロンを広く県内外の消費者にPRし、マーケットの拡大とブランド定着につなげようと、JAはが野はさまざまな取り組みを行っています。今月30日から来月8日までの10日間、真岡流通センター集荷所特設会場(真岡市田町)で開催する「メロンまつり」もその一つで、メロン販売のほか試食も楽しめます。

担当するJAはが野営農部の小(お)島(じま)良則(よしのり)副調査役は「生産者の所得向上につながり、産地を守っていけるような販売方法を今後も検討していきたい。はが野は直売所が多いので、まず地元の方々にメロンのおいしさを味わっていただきたいですね」と話していました。


◇◆◇ 雑学辞典 ◇◆◇

  • メロンの歴史 ヨーロッパにおけるメロンの歴史は古く、古代エジプトや古代ギリシアでメロンの仲間が栽培されていたことが判明している。日本では、少なくとも弥生時代にはメロンの仲間である「マクワウリ」が栽培されており、大正時代には現在のような温室メロンが生産され始めたとされる。

  • おいしいメロンの選び方 皮に傷や傷みがなく、形が整っていてずっしりと重いものを選ぶ。果柄(つるの部分)が太くて変色していないものが甘くておいしい。網目があるメロンは、ネットが盛り上がり、均一に張っているものを選ぶ。

  • 保存方法 完熟していないメロンは追熟させる必要があり、常温(20~25度)で保存し、食べる2~3時間前に冷蔵庫で冷やす。

 

次代を担う/JAなすの なす部会ハウス班 班長/田代智一(たしろともかづ)さん(36)/
若い仲間と「新鮮さ」で勝負

両親、パートさんたちと力を合わせ、JAなすののブランド「那須の美なす」として知られる「式部」という品種のナスを栽培、出荷しています。独特の黒光りを放ち、傷のない高品質のナスに育てるには、枝や葉っぱの剪定(せんてい)作業をはじめ、適切な時期に適切な作業を地道に積み重ねていくことが不可欠です。

おかげさまで、JAなすのなす部会(部員約200人)の中で、2012年度まで10年連続販売額トップという結果を残すことができました。昨年度は、連作障害の影響で2位に終わったので、この悔しさを今年に生かしていきたいと思っています。

今は水稲の価格がかなり落ち込んでいて、TPPによる影響も不透明な状況です。将来的に輸入品に対抗していくためには、地域に集落営農を拡大するとともに、就農する若い仲間を増やしていくことが必要と考えます。この地域は首都圏への交通アクセスがよいので、「新鮮さ」を大きな売りに頑張っていきたいですね。


ようこそJAへ/JAなすの/くらしの願いに応える活動

JAなすのでは、「JAくらしの活動」を通して、くらしの中で感じるさまざまな願いやニーズに応える活動を積極的に展開しています。親子農業体験教室「なっちゃんクラブ」、地域の高齢者に1日楽しく過ごしていただく「ミニデイサービス」、60歳以上の男性限定でお酒に合う料理作りなどの講座を行う「男の居場所講座」、初心者の方でも野菜作りを楽しく学べる「彩菜農業塾」、家庭雑誌「家の光」を活用してくらしに役立つ講習を行う「家の光あいとスクール」、女性対象の講座を世代別に行う「いきいきセミナー」と「わくわくセミナー」、趣味を楽しむ「フラワーデザイン教室」などを開設しています。JAなすの管内にお住まいの方ならどなたでも受講することができます。お気軽にお問い合わせください。JAなすのは豊かな暮らしをサポートし、地域になくてはならないJAを目指します。

【問い合わせ】JAなすの経済部生活福祉課 電話0287・62・5873

【JAなすの管内】大田原市、那須塩原市、那須町


[写真説明]メロンの出荷準備をする大島克弘さん(右)と景子さん

[写真説明]大島さん夫妻がメロンを栽培しているハウス

[写真説明]JAなすの なす部会ハウス班 班長 田代智一さん