JAしもつけ管内は肥沃(ひよく)な大地と澄んだ水、冬季の豊富な日照にめぐまれ、トマト生産が盛んです。栃木市大平町西水代の今井卓(いまいたかし)さんは2000年からマイロックという品種を生産しています。「学校を出てからサラリーマンをして、実家に戻ったのを機に就農し、トマト生産を始めました。JAや関係機関の方々に相談し、30アールの生産面積からスタートし、現在は約120アールにまで規模を拡大してきました」。現在では管内でも有数のトマト生産者です。

日々の天候に注意

 高軒高ハウスに入ると、一面に青々としたトマトが広がっていました。これらのトマトが赤くなってくると出荷されます。トマトは8月ごろに定植し、10月上旬から収穫が始まり、翌年の7月まで収穫が続きます。マイロックは赤くて果実がしっかりしているのが特長で食味のバランスもいいといわれています。今井さんのトマトは主に首都圏、東北地方などに出荷されていきます。
 生産で一番注意をするのは天候と言います。「大雨や強風、猛暑、大雪など天候は毎年違います。その状況に合わせて管理をしていかなくてはなりません。特に日々の天候の変化には気を遣っています」と話します。

県農業士に認定

 今井さんは2018年、模範的な農業経営を実践し、地域農業の振興、青年農業者の育成指導を行う県農業士に認定されました。「とても名誉なことです。県内各地の素晴らしい生産者が集まる会もあり、とても勉強になります。また若手の育成という役割もあります。若い生産者が目標にしてくれるような生産者を目指したいですね」と話します。
 「現在の面積で収量を上げ、品質の良いトマトを出荷していきたい。今年は天候がいいので、高品質のトマトが安い値段で店頭に並ぶと思います。たくさん食べてもらいたいです」とPRします。

 

雑学辞典 

●栃木県のトマト 栃木県では冬春トマトを中心に栽培されています。生産量は全国第6位で県内全域で生産されています。JAしもつけ管内では施設園芸として栽培がさかんです。最新の設備と徹底した品質管理の下、安全・安心なトマトが生産されています。

●おいしいトマトの選び方 全体の色が均一の濃赤色で、皮にハリとツヤがあるものが良いとされています。ヘタの部分がピンとしているものは新鮮な証拠です。

次代を担う

松本尚士さん(30)/JAうつのみや

トマト収穫量増目指す

 

 「仕事は農業」と中学生の頃から思っていました。その夢を抱きながら大学まで進み、社会経験を積もうと、千葉県でサラリーマン生活を送りました。そして25歳の時、新規でトマト生産を開始しました。
 実家は米農家ですが、新しいことにチャレンジしたいと思ったのがきっかけです。作型は半促成栽培と抑制栽培で1年を通して2作つくっています。反収は半促成栽培が約20トン、抑制栽培が約10トンです。1、2年目は1人で大変でしたが、現在従業員を4人雇い、ビニールハウスも増設しました。作業効率も上がっています。
 トマトを生産していて一番充実感を得られる時は、収穫量が増えたときですね。将来は年間通じて収穫できるようにすることとビニールハウスをさらに増やしていきたいです。