日の出前から収穫開始

 日の出直後の白い朝日に、畝(うね)を覆うトンネルコートが銀色に輝くレタス畑。ナイフ片手に山中政栄さん(57)=小山市東野田=は、青々としたレタスを一つ一つ丁寧に刈り取りコンテナに詰め込みます。

 「新鮮さが命だからね。『朝採り』は産地の誇りだよ」

 春レタスの出荷ピークを迎えた3月末からのひと月は、雨が降っても風が吹いても、毎朝休むことなく、コンテナで30以上のレタスを出荷し続けています。

 ■朝8時500箱を出荷■

 小山市、下野市、野木町の109人の生産農家で組織するJAおやま「レタス専門部会」は、個別契約した東京都内の流通業者に早朝に収穫した「朝採りレタス」を出荷しています。午前8時には小山を離れ、午後2時には都内の量販店へ。それもラップなどで包装することなく、みずみずしい姿のまま店頭に並びます。朝採りは、責任生産性をとっているため、こなせる農家はわずか20軒。部会長を務める山中さんは「20人の農家で、早朝までに500箱。確かに大変だけど、産地の信頼を勝ち得るためには、これくらい努力しなくちゃ」と汗をぬぐいます。

 栃木県内ではJAおやま管内のほか、真岡市、上三川町などが主な産地で、年間約6500トン生産されています。そのうちの約5割がJAおやま産。作型は大きく分けて「春レタス」と「秋レタス」があり、春は2月中旬から5月中旬まで、秋は10月から11月が収穫時期で、全体の約8割が京浜市場に出荷されています。出荷ピークを迎えた4月は、多い日に段ボール(約8キロ)で3500箱が、JAおやまの東部集荷所に集まります。

 新鮮さをアピールする朝採りだけでなく、通常の「ラップレタス」、レストランやコンビニエンスストアなど加工用途に向けた「フレッシュレタス」の3つの形態を流通させ、産地としての評価を高めようと努力しています。どれをとっても新鮮なのはもちろん、安全安心な生産を心掛けています。

 ■サラダ以外の調理方も■

 レタスは、サラダには欠かせない食材の代表格。国内ではほとんどが「生食」となってますが、欧州や中国などでは、加熱調理する食べ方もあります。山中さんは、「もっと多彩な食べ方を青年部などと一緒にアピールしていきたいですね。消費者の豊かな暮らしのために産地も頑張ります」とアピールします。JAおやま産レタスの問い合わせは、JAおやま東部集荷所電話0285・45・7101。

 【安全安心の取り組み】JAおやまレタス専門部会は、全員がエコファーマーの認定を受け、環境に配慮した生産活動を行っている。また、JA全農と共同開発した独自の有機肥料を使用している。

 [写真説明]出荷ピークとなったJAおやまレタス専門部会長・山中さんのレタス畑=小山市東野田

◇◆◇ 雑学辞典 ◇◆◇

  • 語源は乳液 レタスの語源は、ラテン語で「乳液」から。茎などを切ると白い液が出るため、和名は乳草(ちちくさ)と呼ばれるようになり「チシャ」となった。漢字で萵苣。

  • ポリフェノール 白い液は、ラクチュコピクリンなどと呼ばれるポリフェノールが含まれる。この液は、時間がたち酸化すると茶褐色に変色する。そのためレタスは包丁などで切らない方がよいとされる。食べても問題ないが、JAおやまでは変色を防ぐため白い液を丁寧にふき取り出荷。

  • 選び方 茎の切り口が白くみずみずしいもの、持ってみて軽いものを選ぶ。重いものは、葉が硬くなり苦みが出ている場合があるので避ける。


 コラムオアシス 守らねばならぬ国民の食料

 私達が小さい頃は両親や兄弟で食卓を囲み、食事はご飯と味噌汁・御新香と少々の惣菜でメインはご飯でした。現在は、朝食はそれぞれで軽食、パン食の家庭が増えているのではないかと思います。外食ではラーメン・肉類でご飯が少々という具合です。

 そのため、現在の日本の食料自給率は40%で、食料の60%を外国に依存しており、そのうえ2割程度は食べずに廃棄しています。

 しかし、現在の世界人口は69億人で、そのうち飢餓人口は10億2千万人と言われています。今後さらに人口増と地球温暖化の影響による耕地の砂漠化が進み食料不足は深刻化し、必ず日本にも影響を及ぼします。食料は国内で国民が守らなければなりません。

 外国からの輸入食品は偽装表示や農薬の汚染で敬遠されると国内の安全安心な農産物が評価されますが、時が過ぎればやはり価格なのでしょうか、元に戻ってしまいます。

 日本型の食事はバランスがよくて肥満や成人病も少なく、大人も次世代を担う子供達も日本食をとろうではありませんか。

 我々生産者も消費者の一人です。皆さん消費者と生産者が一体となって、ご飯を食べようではありませんか。元気一杯に。

(JA栃木中央会会長伊澤茂)

読者の声 ~2月の紙面から~

【すごい!!生産者の愛情を感じる】

・「アスパラって、こうやって出てくるのー!?」と、小4の娘が目を丸くして紙面を見ていました。15年経った株でも収量が衰えることなく良質なアスパラが生産されている!!すごい!!と感じると同時に、生産者の愛情を感じました。(38歳、女性)

・いつも“ふぉーyou”を読みながら、食の大切さを実感しています。グリーンアスパラガス…すごいです!新鮮さが紙面から伝わります。(60歳、女性)

・“農”にパワーを感じる紙面です。食べることに対して、口に入る前のことを考えるようになります。(49歳、女性)

【参考になったアスパラレシピ】

・アスパラは大好きです。ゆでて食べるくらいしか知らなかったので参考になりました。これからもいろいろなレシピを楽しみにしています。(41歳、男性)