人気はシャインマスカット

 栃木市大平町のブドウ団地は「北関東最大規模の観光農園」とも称されています。毎年9月に開かれる「おおひらぶどうまつり」には県内外から大勢の観光客が訪れます。お中元やお盆などで贈答品としても人気のブドウ。本格的なシーズンを前にした5月下旬、栃木市大平町、松本和宏さん(52)のブドウ園では巨峰やシャインマスカットといった人気のブドウが大きな実を付けて、色づき始めています。まるで出荷の時期を待っているようです。

 松本さんはサラリーマン生活を経て、2002年に実家の「松本ぶどう園」の後継者になりました。約150アールの農地に巨峰(種あり、種なし) 、シャインマスカット、安芸クイーン(種あり、種なし)など十数種類を生産しています。6月上旬から販売が始まり、9月下旬まで購入することができます。 

 近年人気が高まっているのがシャインマスカットです。しっかりとした果肉で甘味とコクがある「安芸クイーン」なども人気だそうです。「一番人気はシャインマスカットですね。ほかにも赤色のゴルビー、クイーンニーナなどもおいしいですよ」。松本さんは最近の傾向をこう説明します。

好天でおいしく育つ

 松本さんのブドウ園は、旧大平町でブドウ団地が形成される前の1972年ごろから始まりました。「祖父の代からブドウを作っています。大平のブドウは酸味が少なく、甘く感じるのが特徴です」。現在、松本さんは大平町ぶどう組合の副組合長を務めています。現在、約50人の組合員がいて、若い世代も増えているといいます。「自分で手を掛けた分だけ、育ってくるのが農業のすばらしさではないでしょうか。良い時もあれば悪い時もあります。それがはっきり見えてくるところもいいですね。また、直売所でお客さんの反応が直接伝わってくるのは励みになりますね」

 新型コロナウイルスの感染拡大で、消費者の動向も大きく変わる可能性がありますが、万全の態勢でシーズンに臨む予定といいます。「新型コロナウイルスの感染拡大で世界中が大変な状況ですが、私たちブドウ団地の生産者も最大限に気を配って生産しています。今年は天候も良いのでおいしいブドウが育っています。ぜひ買いに来てください」と呼び掛けています。 

雑学辞典

栃木のブドウ 栃木市などを中心に栽培されています。品種は巨峰やシャインマスカットなど数多く栽培されています。栃木市大平町の観光ぶどう園は有名で、直売所も設置され、シーズンになると大勢の観光客でにぎわいます。 

おいしいブドウの選び方 粒の色が鮮やかで弾力性があり、大きさがそろっている房を選びましょう。種なしの巨峰などの大粒種は新鮮なものでも粒が落ちやすいので丁寧に取り扱いましょう。