精力がつき、体が温まるといわれ、スタミナ野菜として定着しているニラ。本県は全国トップクラスの産地で、日本のニラのおよそ3分の1を作っています。その県内でも約3割の生産量を誇るのがJAかみつが鹿沼にら部です。優れた土壌できれいな水をベースに育てられたニラは甘みがあり、栄養価も高いと評価を得ています。

 鹿沼市の南部に位置する下奈良部町。今年でニラ生産19年目という田野井崇(たのいたかし)さんのビニールハウスが広がっています。田野井さんはJAかみつが鹿沼にら部の本部委員も務めています。

自然相手に試行錯誤

 28歳の時就農し、父茂(しげる)さん(79)、母タツイさん(76)とともにニラを生産しています。就農したての頃は、茂さんやJAの青年部会などの先輩から栽培方法などを教わりながら、生産に励んでいたそうです。

 「ニラの栽培も他の農業と同様に自然が相手ですから、毎年気候が違う中で試行錯誤を繰り返しながら、どうすれば良いニラが生産できるかを考えています」

 JAかみつがでは年間通して食卓にニラが届けられるように出荷体制が確立されています。田野井さんのハウスでも威勢のいい、幅広い葉のニラが元気に育っていました。

今が一番おいしい

 ニラの生産で特に注意が必要なのは病害虫と風への対策だといいます。またハウスで大きくなったニラは鎌で刈り取り、束にまとめるのも手作業です。田野井さんは「葉を大きくするためにハウスの中の温度を上げると、病気が出ます。風に当たると先端が白くなります。いずれも出荷できなくなります」と説明します。

 2人にニラの美味しい食べ方を聞きました。「ニラ玉がおいしいですよ。また、うまみ調味料としょうゆに生のニラを刻んで食べるのもおつまみとして最高です。それを納豆に入れるのもいいですよ」(タツイさん)「鹿沼のニラは12月から5月までが旬で一番おいしい季節なんです。ぜひ多くの人に食べてほしいです」(田野井さん)と話しています。


雑学辞典

●栃木のニラ 高知県に次いで全国2位の生産量を誇る。安定した収入確保などを目的に、昭和40年代初期に鹿沼地方で栽培が始まった。その後、黄緑色野菜の消費拡大などで県内各地で生産されるようになった。

●おいしいニラの選び方 葉先までピンとして、ハリがあるものを。葉が濃い緑色で、肉厚が良い。茎は弾力性があり、手に持った時しならないものが良い。


次代を担う

佐原 賢治 さん (29) /JAなす南

質、量安定して出荷を

 栃木県農業大学校でイチゴについて研究し、卒業後、2代続く実家のイチゴ農家の後継者となりました。現在、とちおとめ20アール、スカイベリー10アールを作付しています。

 果実が大きく、ジューシーでまろやかな味が評判のスカイベリーを作付して4年目になります。スカイベリーが品種登録されて、すぐに「栽培したい」と名乗り出ました。新しいことにチャレンジしようという思いからです。とちおとめに比べると、傷つきやすく、白くなったり、柔らかくなりすぎたりして栽培が難しい面もあります。しかし、その難しさがおいしいスカイベリーをつくろうという原動力になってます。

 自分が育てたとちおとめやスカイベリーを買ってくれた人から「おいしい」と言われるとうれしく、やりがいを感じます。このほか、なつおとめも作付し、洋菓子店などに出荷しています。一年間通じて質、量ともに安定して出荷していきたいです。