太陽の恵みがたっぷりと詰まった真っ赤なトマトは、「健康野菜」の代名詞。各種ビタミンのほか、動脈硬化などの生活習慣病の予防に効果があるとされるリコピンを豊富に含んでいます。生で食べて良し、煮て良し、ケチャップのように加工して良しと、多彩な調理が楽しめ、毎日の食卓に欠かせない食材です。

▽完熟収穫にこだわり

県内のトマトの年間収穫量(2012年)は約3万6300トンで、全国都道府県別6位(2012年)と上位にあります。県内各地に広がる産地の中で、いち早く新技術の導入や後継者育成、ブランド化に取り組んできたのが、現在のJAしもつけ栃木トマト部会(部会員29人)です。

15年前、機械選果の導入を契機として、完熟収穫にこだわった地元産トマトに「赤い恋人」のブランド名を付け、商標登録も行いました。現在、栽培品種を機械選果に適した「マイロック」に統一し、周年出荷体制を確立しています。年間販売額は約10億円(13年産実績)で、これはJAしもつけ全体のトマト販売額の6割超です。

「販売面で特色を出そうと始めたブランド化ですが、部会員の意欲を高めることにも大いに役立っています」。部会長の早乙女修一(そうとめしゅういち)さん(49)=栃木市大光寺町=が説明してくれます。続けて「これまでは出荷期間の長期化による収量アップに重点を置いてきました。しかし、今後は収量を上げつつ品質アップも図り、ブランド力をより強化していかなければ産地として生き残っていけません」と、言葉に力を込めました。

▽生産組織の統一検討

1999年と2003年に7農協が合併して誕生したJAしもつけでは、現在、管内の各地区にあるトマト生産組織の統一が課題となっており、早乙女さんが会長を務める「トマト生産連絡協議会」が中心となって検討を進めています。

例えば、高糖度のブランド「藤娘」で知られる藤岡、ファーストトマトを生産している都賀、地元野菜の共通ブランド「みぶの妖精」をPRしている壬生、観光農園での販売に力を入れている岩舟といったように、各地区の特色を生かしながら組織の一体化をどのように図っていくかが重要なポイントとなります。

早乙女さんは「全国の産地とひと味、ふた味違った取り組みをしたい。私たちがJAしもつけ、そして栃木県のトマトを引っ張っていくという自覚を持って進めていきたいですね」と意欲的です。

◇◆◇ 雑学辞典 ◇◆◇

  • トマト栽培の歴史

    欧州では、1519年にメキシコに上陸したエルナン・コルテスが、その種を持ち帰ったのが始まりといわれる。日本では、江戸時代の寛文年間ごろに長崎に伝わったとされる。

  • おいしいトマトの選び方

    全体の色が均一の濃赤色で、皮に張りと艶があるものが良品。ヘタの部分がピンとしていて、枯れていないのが元気な証拠だ。重いトマトほど、中にジュースが詰まっているため、大きさが同じ場合はずっしりと重い方を選ぶ。

  • トマトの保存法

    買ってきたトマトは、ポリ袋などで密閉した後、冷蔵庫の野菜室に入れて保存する。食べごろの完熟トマトは、傷が付きやすく、傷の部分から傷みが始まるため、丁寧な扱いが必要。

 

次代を担う/JAしおのや塩谷花卉(かき)部会 スプレーマム研究会/
鈴木一裕(すずきかづひろ)さん(37)/
産地のさらなる飛躍期す

今年の関東東海花の展覧会のきく部門で、3回目となる金賞を受賞することができました。こうした大きな展覧会に出品することで自分の技術の確認ができるし、受賞すれば塩谷という産地のPRにもなるので本当にうれしいですね。

実家はコメ農家で、施設園芸はゼロからのスタートでした。スプレーマムの栽培では、温度や肥料、水などの管理全てについて、作物が何を求めているのかを瞬時に見極めなければなりません。まだまだ自分の技術レベルには満足できませんし、毎日が勉強だと思って取り組んでいます。

現在、スプレーマム研究会の生産委員長を務め、目ぞろえ会の運営などに関わっています。塩谷は品質と規格が統一されていることで市場から高い評価を頂いていますが、5年後、10年後に産地としてさらに飛躍するには、施設面積や出荷数量などの今後の推移を的確に把握し、しっかりとした販売戦略を立てることが不可欠です。そのためにも生産者同士の情報交換を密にして、全員が一丸となって頑張りたいと思っています。


ようこそJAへ/JAしおのや/カップル誕生を後押し

JAしおのやは明るく豊かな地域づくりを目指そうと、2013年度から結婚相談事業を展開しています。地域と組織のネットワークを生かし、出会いの場をつくり、カップル誕生を後押ししています。結婚相談の登録者は現在、男女合わせて121人。お見合いを基本に、各種イベントを定期的に開き、出会いの場を提供しています。

婚活イベントは、イチゴ狩りやケーキ作り、地元野菜を使ったランチを楽しみながらのフリートークが中心。多彩な内容で好評を得ており、現在までに4組のカップルが成婚に至りました。今年夏には第5回婚活イベントを予定。詳細が決まり次第、JAの広報誌やホームページなどでお知らせします。

JAでは、結婚を希望する方に「しあわせづくりカード」の登録をお願いしています。JAの結婚相談員やJAの担当者が親身になって対応しますので、ぜひ下記あてお問い合わせ下さい。

【問い合わせ先】JAしおのや営農部営農支援課 電話028-681-7554

[写真説明]「常に安心安全で品質のよいトマトを消費者にお届けしたい」と話す早乙女さん

[写真説明]栃木トマト部会は調理・加工用トマト「シシリアンルージュ」も出荷

[写真説明]鈴木一裕さん