評価高まる県内2産地

 「勢いよく裂ける」「たくさん分かれる」など多義の語源がある「アスパラガス」は、春の到来を告げる“元気野菜”として人気です。県内には上三川、宇都宮を中心とした「JAうつのみや」と、旧湯津上村を中心とした「JAなすの」の2大産地があり、グリーンアスパラガスの「春芽」の出荷ピークを間近に控えています。どちらもブランド化を進め、全国の産地にも負けないようにと努力を重ねています。

 ■地域資源を有効活用■

 両産地の共通点は、土作りに欠かせない良質な堆肥が豊富に用意できる点です。JAうつのみやは伝統ある黒毛和牛「宇都宮牛」の産地、JAなすのは全国に誇る生乳の産地ということで「耕畜連携」を機能させ、アスパラの産地として成長してきました。両JAともに、畜産とアスパラ生産を兼ねている農家が10軒以上あり、産地を支えています。

 ■10年経ても衰えぬ収量■

 アスパラは1つの株から何年にもわたって収穫できますが、約10年が株の植え替えの目安とされています。しかし、両産地ともに15年たった株でも、収量が衰えることなく良質なアスパラが生産されています。いかにアスパラ栽培に適した土壌であるかがうかがえます。

 特にJAなすのは最盛期を迎えた株が多いようで、この2年間で、出荷量は約1・5倍(445・5トン、4億2千万円、2009年産)に膨らんでいます。「那須の高原アスパラ」の名称で、全国にアピールしていますが、出荷全体の約2割は県内向けだそうです。毎年の料理コンテストや、県外のスーパーなどでも販促イベントを実施しています。JAなすのの「アスパラ部会(75人)」の佐藤憲一部会長(62)=大田原市狭原=は「将来的には農家100人で約10億円を生産したい」と大きな目標を掲げています。

 今年のJAうつのみや産は1月15日が初出荷。その生産者の一人でJAうつのみや「グリーンアスパラガス専門部会(坂入典文部会長・64人)」の大塚松樹さん(66)=宇都宮市下栗町=は「手間を掛ければ掛けた分、良いものができる。味には自信があります」と太さ直径2センチを超える特大のアスパラを手に胸を張ります。同JAでは既に「アスパラリン」のブランド名で商標登録、東京都内のレストランなどでも「宇都宮産」の文字がメニューを飾っています。

 アスパラは「鮮度が命」。ふるさとの大地の恵みを蓄えたおいしいアスパラが新鮮なまま食べられることはうれしい限りです。JAうつのみや産アスパラガスへの問い合わせは、営農部電話028・667・0152、JAなすの産への問い合わせは、南部園芸センター電話0287・23・3336。

 [写真説明]春芽の収穫が始まった大塚さんのハウス=宇都宮市下栗町

 [写真説明]県外のスーパーで行われた「那須の高原アスパラ」の販売促進

◇◆◇ 雑学辞典 ◇◆◇

  • 選び方と保存法 鮮やかな緑色で、切り口が新しく穂先締まっているものを選ぶ。ラップで包み縦向きに保存する。

  • 春芽と夏芽 秋から養分を蓄えている春芽は味が濃厚。県内産は5月ごろまで出荷される。夏芽は春芽の収穫を終え、茎を伸ばした後の新芽を収穫する。春芽に比べ糖度は控えめだが柔らかい。

  • 固い部分の見極め ポキっと折れる部分から下が固い部分。根本部分の方が穂先よりも甘い。ピーラーで、表面をむけばおいしく食べられる。

  • アスパラギン酸 アミノ酸の一種で、アスパラガスから初めて発見されたためその名が付いた。テンサイの根や、発芽した豆類、ジャガイモなどにも含まれている。新陳代謝を促すとされる。


JAからのお知らせ 25日、米粉パン2000セット配布

 みんなでお米を食べましょう−。JA栃木青年部連盟、JA栃木中央会は25日、米の消費拡大を目指して宇都宮市内で米粉パン2000セット(2個入り)を無料配布します。「ごはんブック」「米粉パン販売店一覧表」も併せて配布しPRします。


 ■2月25日(木)午前11時~同12時
 ■JR宇都宮駅東口・西口周辺、東武宇都宮駅周辺、二荒山神社周辺の4カ所


 コラムオアシス コメの種子を温湯消毒 減農薬で安全安心を確立

 政権交代による農政大転換、食料自給率向上に向けた新しい農政の展開、さらに稲作農家に対する戸別所得補償モデル対策がスタートする。JAなすのは消費者に安全・安心な食料・食材を供給する使命があると、そんな思いで取り組んでいる。当JAは米を中心に耕種が半分、残りが園芸、畜産とバランスのとれた農産物の生産を心掛けている。

 3年前、無農薬の温湯種子消毒の大きな装置をメーカーと全国初で開発・設置し、管内の「コシヒカリ」全種子を温湯消毒で供給した。今年からは「なすひかり」も温湯消毒で対応する。農地・水・環境保全向上対策での肥料・農薬半減事業もやり易くなった。

 また、生乳生産量が本州1位を誇る酪農地域でもある。耕畜連携、肥沃な土壌と那須地域の清らかな水で育った良質米「なすそだち」、園芸では「那須の春香うど」ネギ「那須の白美人」、畜産は「とちぎ和牛」「那須和牛」の商標登録を取得し頑張っている。

 「那須の美なす」「那須の高原アスパラ」「那須高原のブロッコリー」梨「那須のめぐみ」など、もっと那須野の環境の良さをアピールし「那須野のブランド化」や「GAP」に取り組み、現実を直視し、協同組合の原点に立ち返り、消費者に選ばれる産地にしたい。

(JAなすの代表理事専務 横山幸立)

読者の声 ~12月の紙面から~

【日々の研究努力に感謝】

・イチゴ生産日本一を維持するために、生産者、JA、行政が一体となって日々研究努力されており、今では9月からイチゴを食べられることに感謝します。(63歳、女性)

・“ふぉーYou”を読みながら、JAの皆さまが、食のみではなく健やかな生活を送れるよういつも頑張ってくださっているのが伝わり、心が温まります。これからも私たちの生活を支えてくれる「食」を提供してくださいね。(43歳、女性)

【子どもたちといっしょにイチゴあられ】

・「お役立ちレシピ」…毎回、子どもたちと手作りしています。旬のイチゴを使ったレシピ、…子どもたちが喜んで休日に作ってくれました。初めての味、おいしかったです。(53歳、女性)