事業経過報告書を手渡すNTT東日本栃木支店の小林支店長(左)と小竹欣男県産業労働観光部長=1日午後、県庁

 IoT(モノのインターネット)の導入や活用を進める「県IoT推進ラボ」は1日、地域課題の解決に向け、未来技術を活用した5項目の実証実験を県内で始めた。災害時に会員制交流サイト(SNS)に発信された被害情報の人工知能(AI)での収集・分析など、県や市町が抱える課題解決を図る。順次実施し、来年3月に結果を県に報告する予定だ。

 同ラボは2018年9月に発足し県や県内市町、大学、地域金融機関などで構成する。実証実験は19年度に続き2度目。同ラボアドバイザーのNTT東日本栃木支店のほか、5項目ごとに中心となる企業や自治体、県内の事業者などが参加する。

 4~6月に県や市町からIoTを使って解決したい課題を募り、集まった66項目から5項目を選んだ。災害時の情報収集や伝達の強化として、昨年10月の台風19号被害の際、SNSで発信された佐野、栃木市内の被害情報をAIが収集し真偽を自動判断し、関係機関が共有する仕組みを試す。

 また特定外来生物「クビアカツヤカミキリ」の写真の投稿とAIの画像認識システム開発や、センサーによる養魚場の継続的なデータ収集などの実験も行う。

 同支店の小林博文(こばやしひろふみ)支店長は1日、県庁を訪れ、県幹部に事業内容を報告した。小林氏は取材に対し「実証事業を通じてノウハウを蓄積し展開していくことが県にとって重要」と話した。

2020年12月02日(水)    下野新聞朝刊