「ようちえん絵本大賞」を受賞した「おかあしゃん。はぁい。」「おこだでませんように」などの絵本作品で知られる児童文学作家くすのきしげのりさん(徳島県在住)。元小学校教諭で、子どもの繊細な心の揺れを丁寧に書いた作品で定評がある。宇都宮大付属小PTA「響委員会」の保護者向け講演会と下野新聞のインタビューで、子育てのヒントを教えてくれた。

■心に寄り添うには

くすのきしげのりさん

 子どもは親が気付かないうちに、毎日いろんなことを考え、成長しています。親は「『自分の子だから』と分かったつもりでいても、実は分かっていないこともあるかも」ということを忘れないようにすることが大切です。

 心を理解するためには、想像する力、共感する力、思いや考えを伝える力、相手の心を察して推し量る力、思いやる力が必要です。これは子どもにも教えてあげないとならない力です。

 子どもにはギャングエイジや反抗期など成長の過程があります。心が通じ合わないと感じても、様子を見て、話をしたりそっとしたり、その時その時の接し方があります。怒り過ぎてしまった時は、その何倍も褒めてあげてください。

■本好きにするには

 読書は心の窓を開き、人生を豊かにします。小さい頃から本に親しむことが大事。子どもが本を持ってきたら一緒に読む。その積み重ねです。親が「忙しい」と言っているのを、子どもは聞いています。ですが、自分のために親が5分でも時間をつくって本を読んでくれたら、子どもにとって幸せな記憶になります。本は親子をつなぐアイテムになるのです。疲れている時は、子どもに読んでもらうのも楽しいです。

 本に関心を持たない子どもには「読みなさい」ではなく、子どもの興味関心に関連した本を図書館で借りて読んだらどうでしょう。

 図書館は活用してほしい。小さい頃から本を選ぶ楽しみを知ることができます。読みたい内容の本をリクエストする、興味のあるテーマで年齢に合う本を用意してもらうなど、遠慮せず司書に相談しましょう。

■子育て中の親へ

 子育ては悩むのが当たり前、自信がなくて当たり前。一人で悩まないようにするのが大事です。迷うことや大変なこともありますが、それも人生の一部。その時間を大切にしてほしい。

 子どもには「なりたい職業」だけでなく、「どんな人になりたいのか」も問い掛けてほしい。なりたい職業+生き方が子どもの夢や志となります。

 私の作品のテーマは「一人一人がみんな大切」。それは一人一人の生き方が大切ということ。大人も子どもも一日一日、自分の意志で人生を大切に生きてほしいです。

くすのきしげのりさんが選ぶ! お薦めのくすのき作品

■幼児向け■

「おかあしゃん。はぁい。」(佼成出版社)


■小学低学年向け■

 

「おこだでませんように」(小学館) 

「ぼくはなきました」(東洋館出版社)

「ええところ」(学研教育出版)


■小学中学年向け■

「三年一組、春野先生!」(講談社)


■小学高学年向け■

 

「Life(ライフ)」(瑞雲舎)


■中学生向け■

「海の見える丘」(星の環会)