出生時育児休業(産後パパ育休)が今月スタートする。気になる話題をアンケートで掘り下げる「子育てリサーチ」は今回、産後について無料通信アプリLINEの「はぐくもっと」登録者に聞いた。子育てに当たって大変な時期は、「産後間もなく」との回答が6割に上った。その理由として、授乳などによる寝不足を挙げた人が最も多く、家事よりも心身の不調を訴える声が目立った。自由記述にも、当時の大変さなどをつづった切実な声が多く寄せられた。
アンケートは9月中旬に実施し、20~50代の男女58人(男性3人、女性55人)が回答した。今回のテーマは、改正育児・介護休業法の施行に伴い、子どもの誕生から8週間以内に取得できる産後パパ育休の開始に合わせて設定した。

子どもがいると答えた56人に、子育てで精神的または肉体的に大変だった時期を聞くと、産後間もなくが59%(33人)、選べない20%(11人)、その後(産後の後)14%(8人)、妊娠中7%(4人)の順。

何が大変だったか複数回答で尋ねると、授乳や夜泣きによる寝不足が43人で最多。次いで(赤ちゃんがほしがる2~3時間おきの)頻回授乳で35人。自身の身体的不調27人、自身のメンタル不調25人と続き、心身の不調を訴える声が目立った。

産後の乗り切り方(複数回答)については、実の両親または義理の両親からの支援という回答が38人で最も多く、気力29人、夫婦の協力25人と続いた。一方、友人・知人の支援5人、外部サービス・機関の利用3人と、親族以外を頼った人は少数派だった。
産後の経験談などを聞いた自由記述には、寝不足や疲労、精神的なきつさや外出できないことによる孤立感などを訴える声のほか、男性の育休取得や長時間労働是正、産後ケアの充実を求める意見もあった。
新生児の成長を見ることができるのも育休をとることのメリットだと思うので、男性も積極的に育休をとることをおすすめします。(壬生町、20代男性)
出産前よりも産後が1番大変だし、どこにも行けないから世の中から孤立している感じになる。産後パパ育休を取得できる会社なら、ぜひともパパには取得してほしいと思います。(宇都宮市、30代女性)
産後パパ育休をわざわざ設けないと男性が育休を取得しにくい世の中がイヤです。(宇都宮市、40代女性)
時には子供を預けて一人になることが、一番の気分転換でした。親や配偶者以外に半日くらい預けられる公的サービスが広まってほしいです。(宇都宮市、40代女性)
産後ケアに1カ月くらい補助が出るとか、そういったダイレクトな施策が欲しいです。(大田原市、40代女性)
今から出産する人たちにはぜひ活用してほしいですが、男性が不当な扱いを受けないと良いと思います。コロナ禍になり在宅ワークも可能な世の中になったので、在宅ワークで産後ママを支えてあげられるのも良いと思います。(宇都宮市、40代女性)
パパが1カ月の育休をとってくれたが、夜中は起こしても起きないし、寝不足と疲労でパパが昼寝をとらないといけなかったりで、ストレスの元でしかなかった。産前に思い描いたような、夫婦で子育てとは行きませんでした。(大田原市、20代女性)
育休を取るのはとてもよいことだと思うけれど、家にパパがいることでその3食は誰が用意する? 育休パパはママがずっとベッドで横になっていれるよう全力を尽くしてください。(宇都宮市、30代女性)
自分は産後3カ月の頃が肉体的にも精神的にもきつかった記憶があり、助けがほしい時は人によって違う。産後1年してから産後うつになることもあると聞いたので、出生後8週間以内と言わずもう少し長く期間を設けてほしい。(宇都宮市、30代女性)
産後は心と体が一致せず、どうしたらいいか分からないことだらけだし、寝不足だしで精神的に追い詰められるので、遠慮せずにパートナーに伝えてほしい。(日光市、30代女性)
直接授乳以外は、母親ではなくてもできます! パパさんにはぜひ積極的に育児に参加するとともに、家事などのスキルもあげてから出産に臨んでほしいです。(小山市、30代女性)
大変なことはたくさんあると思いますが、わが子の寝顔や笑顔、泣いた顔すべてがいとおしくパワーをくれると思います。息抜きしながら、周りに助けてもらったり、話したりして少しでもつらい気持ちが楽になりますように。(栃木市、40代女性)