兄弟そろって自転車ロードレースで活躍する宇都宮ブリッツェンの小野寺玲(おのでられい)選手(24)と、那須ブラーゼンの慶(けい)選手(19)。父仁(ひとし)さん(52)と母範恵(のりえ)さん(52)に子育てを振り返ってもらった。

 

 範恵さん 男の子ばかりの4人兄弟の長男として産まれたのが玲、5歳離れた次男が慶です。玲は弟たちを夢中になってかわいがってくれたので、三男が産まれるまでは玲と慶はずっとくっついて仲良く遊んでいましたね。

 玲は幼い頃から人と同じことをするのを嫌がる自己主張の激しい子どもでした。幼稚園時代、お友達はみんな同じお菓子だったのに玲だけ別のお菓子を買っていたこともありました。

 仁さん 一方の慶は、玲とは反対に自己主張をあまりしないタイプ。小学1年生で転校したこともあって学校になじめなかった時期もありましたが、その時も本人はあまり気にしていなかったようです。

自宅でくつろぐ6歳の玲さん(左)と1歳の慶さん

 範恵さん 私は大好きだった舞台の仕事をしていたこともあり、子どもたちには「自分が本当に好きなことならば努力は苦にならない」と伝えていました。そういう思いもあって、子どもたちが「将来これになりたい」「やってみたい」と言うことはできるだけやらせるようにしていました。

 仁さん 今でも玲は多趣味でいろいろなことに挑戦していますが、昔から要領よく何でもできちゃいましたね。小学生になるとスイミングスクールの選手コースに選ばれ、ほぼ毎日プールに通っていました。強化合宿に参加することもでき、「バタフライで五輪を目指す」と言っていたこともありました。

 慶は幼稚園時代から体操に打ち込んでいて、鹿沼市に引っ越してきた後も市内の体操教室に自転車で通っていましたね。

小野寺仁さん、範恵さん

 範恵さん ロードバイクとの出合いは、玲が中学生の頃。友達と日光まで通学用の自転車でサイクリングに出掛けた時、さっそうと駆け抜けていくロードバイクを見て「かっこいい」と感じたそうです。個性的な玲らしいですよね。

 それから玲は弟たちのお年玉もかき集めて、中学2年のお正月に初めてロードバイクを買いました。中古がやっとでしたが、憧れのロードバイクを手にして夢中で乗り回っていました。

 次第に玲は「競輪選手になりたい」と話し始めたので、知り合いの紹介で中学3年生ながら作新学院高自転車競技部の練習に交ぜてもらえるようになりました。