PDCAの循環 重要

足利大 牛山泉理事長

環境立県戦略 「目標定め努力」を評価

 「とちぎ環境立県戦略」で掲げた目標の達成度合いの評価を、同戦略の有識者会議で座長を務めた足利大の牛山泉(うしやまいずみ)理事長に聞いた。

 -目指すべき社会の姿として戦略で描いた「10年後」が来ます。現段階の結果をどう受け止めますか。

 

 「項目によっては少し遅れているが、数値目標を定めて努力したこと自体は評価できます。どこまで達成できたか、この先どういう可能性があるか、PDCA(計画、実行、評価、改善)のサイクルをさらに回していくことが重要です」

 -10年後の目標を立てるのは難しかったのでは。

 「潜在的な可能性を調べて設定しましたが、社会や経済の状況が読めない部分や多少夢を与える側面もありました。ただ、途中で計画の進捗(しんちょく)を把握し、公表した方が良かった」

 -次世代自動車の購入割合や民有林の拡大が目標を下回っています。

 「次世代自動車については、初期費用がまだ高い。電気自動車などの技術の進歩も予想より少し遅れていた印象です。森林に関しては、県が『とちぎの元気な森づくり県民税』を新設してやってきたのはいいが、森林を企業など民間に活用してもらう取り組みが不足していると感じます」

 -太陽光発電設備の導入量は、目標の3倍に拡大しました。

 「再生可能エネルギーを対象とした電気の固定価格買い取り制度が、ものすごく効いた。技術の改良に加え、社会制度で大きく変わると感じました。太陽光パネルを壁面材や建材と組み合わせるようなこともできるはずです。今後も増えていく方向性はいい」

 -半面、設備の乱立が問題にもなっています。

 「景観や自然との調和を考えない設置を規制しないといけない。トップの意識も含め、自治体の役割が重要です」

 -戦略には、再生エネの導入推進も盛り込まれていました。現状や将来をどう考えますか。

 「本県には小水力や木質バイオマス、温泉熱など潜在能力があり、地域で努力している人もいます。地域性を生かし、どういう組み合わせがいいのかを考えて取り組むことが重要です」