エコとちぎ 掲げた10年

数値目標 達成度に差

環境立県戦略

 地球温暖化を「待ったなしの喫緊の課題」と位置付けた「とちぎ環境立県戦略」の策定から今年で10年。「地球と人にやさしいエコとちぎ」と題し、10年後の本県を想定して掲げた数値目標の達成度合いは、項目によって大きな差が出た。

 

 

 達成した項目のうち、目標の3倍、2005年度時の60倍と大幅な増加となった太陽光発電設備は、全国的にも大きく伸びた。国のエネルギー白書によると、09年度から16年度で国内の累積導入量は14倍以上に拡大した。

 「企業との森づくりが行われている森林の拡大」では、企業・団体と県が森林整備に関する協定を、多い年で9件結ぶなど毎年増加している。県環境立県戦略室は「社会貢献活動の一環として取り組むという意識の高まりがある」とみる。

 「身近にできる環境保全に取り組む県民の割合が2倍に拡大」については、当時の県政世論調査で34%だった割合が97%まで増えたとしている。近い内容の質問を設けた県のインターネットアンケートの結果で判断したという。身近な環境保全には、冷房の設定温度を上げることや省エネ家電に買い替えることなどが含まれる。

 17年度までに県内全市町で延べ約3千回の環境学習などが行われており「全ての市町で環境保全活動が実施されている」も目標に達した。ただ目標設定時、既に実施率は90%だった。
 目標を下回った項目のうち、二つはともに次世代自動車に関する内容。県内で購入される新車のうち次世代自動車が占める割合は、2・4%から10倍以上の29・5%に増えたが、目標の「2台に1台」には届かなかった。国の環境白書によると、16年度の国内平均は36%。本県はそれよりも低い。

 県庁の公用車を全てエコカーへ転換するという目標も76%にとどまった。同室は「最近は低燃費の車を買うようにしているが、10年以上の古い車の更新が終わっていない」と説明する。

 買い物でレジ袋を使わない県民を9割にする目標は、達成の成否が分かっていない。ただ県と協定を結んでレジ袋の無料配布中止に取り組む事業者は、10年2月の34事業者71店舗から24事業者65店舗(18年4月時点)に減っている。同室の担当者は「マイバッグの持参や不要なレジ袋を断る意識は根付いてきたのではないか」と話した。