特別講演でイノベーションの重要性を強調した岸氏=5日午後、栃木市
特別講演でイノベーションの重要性を強調した岸氏=5日午後、栃木市

 人工知能(AI)やロボットを活用した生産性向上を促す「待ったなし!企業の働き方改革セミナーin栃木市」(下野新聞社、NTT東日本栃木支店など主催)が5日、同市片柳町2丁目のサンプラザで開かれた。元官僚で慶応大大学院の岸博幸(きしひろゆき)教授が「これからのビジネスを取り巻く経済動向とIT戦略」と題して特別講演し、イノベーションの重要性について強調した。

 岸氏は世界経済の減速などに伴い「東京五輪後は景気が悪くなる」「2020年代を通じて日本経済は低空飛行になる」と指摘した。一方、イノベーションを連続的に作り出すことで、経済の潜在成長率や生産性を上げられると説明した。イノベーションについて「既に世の中にあるものとのニューコンビネーションを作り出すこと。日本中、あらゆる企業、地方が生み出すことができる」と強調し、「栃木にも十分ポテンシャルがある」とエールを送った。

 セミナーには県南を中心に約100人の経営者らが参加した。二つの基調講演が行われたほか、会場にはAIなどを活用しビジネス課題を解決するサービスの展示ブースも設けられた。

2020年02月06日(木)    下野新聞朝刊