バレーボール女子世界選手権で日本代表の一員として活躍する黒後愛さん。スパイクを決め、笑顔を見せた=2018年10月

180センチの長身を生かし、日本バレーボール界で活躍する黒後愛(くろごあい)選手(20)。宇都宮大バレー部監督でもある父黒後洋(ひろし)さん(53)の子育てとは。

黒後 洋さん

 愛は次女として生まれました。親として「これをさせたい」というものはなく、可能な限りいろいろやらせてあげようと思っていました。子どもの関心はいろいろな方向へ行くものですからね。

 バレーを始めたのは、5歳上の長女の影響です。愛が物心ついたときに長女は小学生。バレーに熱中していた長女の姿を見て、自分も早くやりたくて仕方なかったと思います。

2歳頃の愛さん

 でも、まずはいろいろなスポーツを経験させた方がいいと思い、「バレーは3年生になってからだよ」と言いました。当時はスイミングやピアノを一生懸命やっていましたね。冬になれば宇都宮市内のスケートリンクに行ったり、スキーに行ったりもしました。

 そして小学3年でバレーを始めました。妻の親友が指導していた小学校のクラブチームに愛を預けました。5年生くらいまでは身長は普通でした。チームに大きい子がいたので、スパイクはその子に任せて、レシーブ専門。それが後にすごく生きました。

 家では愛のパスの相手もしました。そのために自宅は天井を高く造ったんです。と言っても、小学生がパスやスパイクの練習ができるくらいですが。

 私は当時から宇都宮大バレー部の監督でした。自分では専門家のつもりなので、何か聞かれたら常に100%以上の答えを用意しようと思っていました。

 

 よく愛に言っていたのは「周りと比べない」ということ。小学5年の時にチームが全国3位になったんですが、部員がたくさんいたわけじゃないんです。だから、部員が多くて強いチームをうらやましく思ってしまう。でも小さいチームでも志が高ければ上に行ける。「言い訳しないようにしよう」と伝えていました。

 中学では身長が伸びました。2年生で(全日本中学選抜メンバーに選ばれ)日の丸を着けた時点で「高校生になったら県内にはいないだろう」と思いました。愛は高校をどこにするか悩んだと思います。「どこに行っても僕らはサポートするよ。迷わず行きなさい。僕らに気を使うことは全くない」と言いました。

((下)は20日掲載)