実証実験に関する報告書を手渡す長谷部支店長(左)と、橋本陽夫県産業労働観光部次長兼産業政策課長=5日午前、県庁研修館

 産学官金が連携しIoT(モノのインターネット)の導入や活用を進める「県IoT推進ラボ」の取り組みで、今月から来年1月にかけて県内で、最先端技術を使った実証実験が始まる。同ラボプロジェクト推進アドバイザーのNTT東日本栃木支店を中心に、台風などの被災状況を小型無人機ドローンや人工知能(AI)を使って把握したり、保育園の来園者を画像認識で識別したりする実験を行う。2月に結果を県に報告する予定だ。

 同ラボは県や県内市町、宇都宮大、地域金融機関などで構成し、昨年9月に発足した。本年度はIoTなどの活用プロジェクト推進事業として、県や市町からIoTの活用で解決を目指せる地域課題を募集し、集まった70項目から実証実験を行う5項目を選んだ。

 栃木市の保育園では不審者対策として、タブレット端末とAIを活用した画像認識で、事前の登録者以外の来園者の識別を試みる。また、台風によるビニールハウスなどの被災を想定し、衛星写真やドローンで撮影した画像をAIが分析し被災状況の早期把握を目指す。3Dスキャナーを使った肉牛の体格測定も行う。

 5項目の実証実験では、同支店などの中心となる企業のほか、県内の事業者も参加し、IoTの知識や企画力などの育成を図る。

 5日は県庁研修館で、同支店の長谷部周彦(はせべちかひこ)支店長らが実証実験の内容を県に報告した。長谷部支店長は取材に「市町から直接上がってきた課題に対し技術を提供する意味のあるものだ。実証実験の知見を生かして現場で困っている方の課題解決になればと思う」と話した。

2019年12月06日(金)    下野新聞朝刊