栃木労働局が30日発表した5月の有効求人倍率(季節調整値)は前月を0・07ポイント下回る1・08倍だった。低下は3カ月連続。2015年10月以来4年7カ月ぶりに1・1倍を割った。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、ほぼ全産業で新規求人が前年同月に比べ減少。県内新規求人数(原数値)は前年同月比で34・5%減り、前年同月を5カ月連続で下回った。特に宿泊業、飲食サービス業は新規求人が89・2%減と激減した。

 全国の有効求人倍率は1・20倍で、本県順位は前月と変わらず32位だった。雇用情勢判断は前月に続き「新型コロナウイルスの感染症の影響を受けて弱い動きが続いている」とした。新規求人を見ると、大幅に減った宿泊業、飲食サービス業は、外出自粛の影響で来客が減った宿泊施設、店舗からの求人がなかった。

 県旅館ホテル生活衛生同業組合によると、依然として休業、もしくは土日のみの営業にとどめている宿泊施設も多い。担当者は「人手が足りないほどだった昨年との反動が大きい。新規の雇用に目が向くのはまずは通常の営業形態に戻ってからになるのでは」と話した。同じく外出自粛や休業などの影響で生活関連サービス業、娯楽業も56・9%減少した。

 製造業は48・3%減。15カ月連続で前年同月を下回った。取引先からの受注が大幅に減り、多くの事業所が休業に伴い求人を見合わせている。運輸業、郵便業は28・4%減、卸売業、小売業は29・9%減だった。

 有効求人数は7・7%減、有効求職者数は2・1%減(前月比季節調整ベース)となった。

 浅野浩美(あさのひろみ)局長は「4、5月は国の緊急事態宣言の影響が急激に表れた。宣言が解除され、求人を戻す動きもあるがこれからの予測は非常に難しい」とした。今後の有効求人倍率の推移については「求人の割合が多い製造業がどれほどの速さで回復するかによる」との見方を示した。