約40日間に及んだ今春の学校休業。県カウンセリング協会の丸山隆(まるやまたかし)理事長は「(外出自粛など)制約がある長期休みだったので、不登校が増える可能性がある。『いつもと違う』子どものサインを見逃さないで」とアドバイスする。

丸山隆理事長

 一般的に夏休み明けは不登校や自殺が増える傾向があり、9月1日は子どもの自殺が1年で最も多い日といわれている。今春の休業期間は夏休み並みの長さとなったことに加え、新型コロナウイルス感染拡大で不穏な状況が続いている。

 丸山理事長は「外出もままならなかった子どもたちは心のエネルギーを使ったり、頑張ったりする機会がなく、頑張る力が低下している。心が内向きになり、学校に行くのがおっくうになりやすい」と懸念する。

 休み明けに備えて今できることは、起床時間を登校時の起床時間に戻すこと。規則正しい生活リズムに整えることで心が落ち着き、学校生活に適応しやすくなる。

 学校生活に慣れるまでには2週間ほどかかる。「親が焦ると子どもは心配になるので、どっしりと構えて様子を見てほしい」。大抵の子は徐々に慣れていくが、「トイレが普段より長い」「朝起きてこない」「夜眠れない」「朝に腹痛や頭痛を訴える」「小さい時に使っていた毛布などを持ち出す」「赤ちゃん返り」などが見られたら、不安のサイン。「子どもが何か求めてきた時は、時間を取って向き合い、受け止める。それが安心感につながる」と丸山理事長。

 もともと友だち関係がうまくいっていなかった子どもなどは特に不登校になりやすく、より丁寧に見守る必要がある。人間関係をつくるのが苦手な子どもや孤立型の子どもは初めは希望を持って学校に行くが、期待通りではなかった時に不安が増幅する。発達に偏りがある子どもや人一倍敏感な子(HSC)も不適応を起こしやすい。

 通常とは異なる新年度だからこそ、学校の対応も重要となる。「先生は普段以上に子どもを注視し、休み時間こそ教室で様子を見てほしい」。孤立している子どもがいないか確認し、声掛けや相談相手になることが大切だという。