3男1女の子ども全員が東京大理科三類に合格し、“佐藤ママ”の愛称で知られる佐藤亮子(さとうりょうこ)さんの講演会が今月、宇都宮市内で開かれた。テーマは「合格させるための親の心構えと子どもを動かす特別な方法」。どうしたら子どものやる気を引き出し、勉強する姿勢を身に付けさせられるのか。佐藤さんの子育て論や勉強術は参考になりそうだ。

独自の子育て論を披露する佐藤亮子さん=宇都宮市内

 佐藤さんによると、高校卒業までの18年間の子育てが目指すのは「笑顔」。「受験は大変だけど楽しかった、と言えるように」するためには、のんびりしてはいられない。「人生の3分の1は睡眠時間で、持ち時間は10年くらい」だからだ。小学校入学までに、平仮名、片仮名、1桁の足し算、九九を身に付けた方がいいという。

 「親の工夫で勉強を日常にする」ことが大事だ。

 佐藤家では、1階リビングにあったテレビを2階に持って行き、親の目の届くリビングで子どもたちを勉強させたという。テレビが移動できない場合はカバーを掛けるのも効果的。カバーの下にひもを複数付けて結ぶと取り外しが面倒になるので、テレビを見るのを敬遠するようになる。きょうだいがいる場合は、勉強を一斉に始めるのがこつ。

 出題頻度が多かったり、何度も間違えたりする問題は紙に書き、壁に斜めに張る。きれいに張ると壁紙と同化してしまうため、子どもは全く目を留めないが、斜めに張ると気になって見るそうだ。

 暗記項目は「暗記するための時間は取らず、隙間時間に」。リングノート1枚に一つずつ、いろんな色を使って書き、子どもの食事中に読みながら見せて覚えさせたという。

 「分からないことがあると必ず行き詰まる。前に戻ることを恐れないで」と勉強につまづいた時は過去に解いた問題集をやり直すよう訴えた。

 ゲーム機器やスマートフォンについては「人生をつぶす。受験に落ちた時を想像させて、持たせない方がいい」と厳しい見方。「宿題が済んだら、1時間やっていい」といったルールは、宿題への取り組みがいいかげんになる。短時間では子どもも満足しないため、使用する場合は「日曜日だけ朝から夕方まで使い、他の日は使わない」といったルールを決めた方がいいという。

 佐藤さんは「最終目標は自分で稼ぎ、生きていける自活。楽しくできる仕事は、学力がないと選べない」と戦略的な子育てを呼び掛けた。

 講演会は同市内の学習塾嚶鳴(おうめい)進学塾が同市駒生1丁目のコンセーレで開き、保護者らが熱心に聴き入った。